アクセシビリティセンターとは
アクセシビリティセンターは、障がい(*1)、性的指向や性自認(SOGI *2)等を理由として支援を必要とする学生のための相談・支援窓口です。
アクセシビリティセンターでは、障がいのある学生や、性的指向や性自認(SOGI)に関連した困難さのある学生にとっての社会的障壁を可能な限り除去し、学生が持ちうる能力を最大限に発揮できる環境を整えるため、修学における相談・支援方法の提案・支援者の派遣などを行い、支援のコーディネートを行います。
専任のコーディネーターが、サポートを必要とする学生やそれに関わる教職員、サポートの輪に加わりたいという学生からの相談に応じています。相談によって知りえた個人情報は、支援の目的以外には用いません。
*1 障がいについて
本学では「身体障害、知的障害、精神障害(発達障害を含む)、その他の心身の機能の障害(以下「障害」と総称する。)がある者であって、障害及び社会的障壁により継続的に日常生活又は社会生活に相当な制限を受ける状態」にある学生を「障がいのある学生」と捉えています。障がいのある学生から合理的配慮の申し出があった場合、障がい等の状況を把握し、その学生にとってどのような配慮が有効か、その配慮が妥当かを判断する材料として根拠資料(医師の診断書や意見書、学内外の専門家の所見等)の提出をお願いすることがあります。
*2 性的指向や性自認(SOGI)について
本学では、当事者の性に関わるアイデンティティや自称が多様であることを踏まえ、「誰」に焦点化するLGBTではなく、「何」を理由とする差別・偏見の問題であるかに焦点化するために、LGBTではなくSOGI(Sexual Orientation and Gender Identity)という言葉を使用しています。
LGBTという言葉では分類できない性の多様性を保障できるよう、2022年4月に「大阪公立大学SOGI(Sexual Orientation and Gender Identity)の多様性と学生生活に関わるガイドライン」を制定しました。
アクセシビリティセンターでは、学生の困難や要望に応じて学生の所属部局や関連部署と連携しながら学生が安心して過ごすことができる教育・研究環境を整える取り組みを進めています。そのような環境整備や配慮については、自己申告された性自認に基づいて行っています。
アクセシビリティセンターの役割
修学相談
障がいのある学生やSOGI等を理由に修学上何らかの困難さのある学生の、困難の状況やその理由、要望をお聞きします。コ―ディネーターと学生が面談を重ねる中でご本人のニーズを明確にし、支援について検討します。
障がいのある学生に対しては、必要に応じて合理的配慮の申請の提案を行います。また、提供された合理的配慮(注1)の状況について学生と定期的に面談を行うことで、「支援が適切に行われているか」「支援状況に問題はないか」を把握(モニタリング)します。
注1 大学における合理的配慮とは?:「障害のある者が、他の者と平等に『教育を受ける権利』を享有・行使することを確保するために大学等が必要かつ適当な変更・調整を行うこと」であり、「障害のある学生に対しその状況に応じて、大学等において教育を受ける場合に個別に必要とされるもの」であり、「大学等が体制面、財政面において、均衡を失した又は過度の負担を課さないもの」である。(文部科学省「障がいのある学生の修学支援に関する検討会報告(第一次まとめ、第二次まとめ)」より抜粋)
支援者のコーディネート
授業での人的支援(ノートテイク、代筆、移動支援等)を必要とする在籍学生に対し、学生サポートスタッフの派遣を行います。支援を受ける学生や学生サポートスタッフからのフィードバックをもとにして、質の高い支援ができるように随時調整を行います。
学生サポートスタッフの養成・派遣
合理的配慮を必要とする学生に対してサポート活動を行う学生を「学生サポートスタッフ」と呼びます。学生サポートスタッフは、ノートテイク、代筆、移動(教室間)等の支援を行います。活動にご協力くださる方は、アクセシビリティセンターまで申し出てください。
教員への支援
教員に対し、障がい等のある学生への配慮の方法や有効な環境整備などに関する提案・情報提供をします。また、授業で使用する視聴覚教材の文字起こしなどの補助的な支援を提供し、授業の運営をサポートします。要請に応じて、個別のFD研修・講師派遣も行っております。
各種セミナー、研修、シンポジウムの開催
障がいのある学生への支援や、SOGI等に関わる理解・啓発を進めるために、アクセシビリティセンターでは学内セミナーや研修会を開催しています。セミナー等の開催については、学内ポータルやアクセシビリティセンターWebサイトで情報を発信しています。
バリアフリーに向けたキャンパス・施設の環境整備への提言
学生が教育・研究、学内での活動に支障がないよう、アクセシビリティセンターを利用する学生からの要望をうけて、キャンパス内における物理面・ソフト面での社会的障壁(バリア)を除去できるよう提案を行います。(例:押し引き戸からスライドドアへの改修、講義棟前の段差に視認性を高める蛍光テープ貼付を行う、バリアフリートイレの設置など多様な学生が利用可能な設備の充実、など)