【応用生物科学科】卒業生の声
卒業生紹介
研究の仕方を身につけて自分の目指す業界へ
2017年 大学院修了(修士) 味の素ヘルシーサプライ株式会社 吉川 凌香さん
私は味の素ヘルシーサプライ株式会社で化粧品開発や原料のデータの取得などを行っています。「味の素=食品」のイメージかと思いますが、アミノ酸誘導体を化粧品原料として販売しており、その原料特性を生かした製品の開発や効果を日々研究しています。無限にある原料から求められる使用感を再現し、安定性や防腐性などの課題をクリアする処方の検討や生産方法の確立など、製品が完成するまでの苦労は少なくはないですが実際に店頭に並んでいるのを見ると非常に嬉しいです。
高校生へのメッセージ
バイオテクノロジーから栽培まで幅広い研究を行っていることが非常に大きな魅力だと思います。将来の就職を考えて専攻や研究室を選択することもよいですが、本当に興味を持った研究内容で選択するのもよいと思います。私も就職活動の際、専攻と関係のない化粧品業界への就職は難しいのではと心配しましたがそのようなことはありません。研究の仕方が身についていれば自分が目指す業界・職種への就職は可能です。大変な事こともあるかと思いますが、学生生活や研究を楽しんでください。
「論理立てて簡潔に話す考え方」を仕事にも
2017年 大学院修了(修士) 白鹿辰馬本家酒造株式会社 江川 美菜子さん
私は日本酒を製造する辰馬本家酒造株式会社に勤めています。現在は品質保証室で成分分析や原料管理などを主に行っています。機器を使う分析だけでなく“きき酒”など官能検査もあり、日本酒業界特有の面白さがあり毎日発見が絶えません。大学では機能ゲノム科学研究室に所属しておりました。植物の研究をしていましたが、全く新しい分野に就職しました。研究内容と業務は直接関係はしていませんが、研究室生活で培った「論理立てて簡潔に話す」考え方が非常に役に立っています。自然と身についているおかげで、資料つくりや会議などを早く終わらせ、他の仕事を任せてもらえるようになりました。
高校生へのメッセージ
これから大学や就職先を選ぶ皆さんへ、どの道を選んでも選択肢が狭まることはありません。自分の興味があり行動力がある限り、どこに行っても間違いではないと思います。私も入学した当時、まさか酒造会社で楽しく働くことになるとは夢にも思っていませんでした。ぜひ今のやりたいことに挑戦してみてください!
学生時代に養った知識と経験で地域を支える
2015年 学部卒業 奈良県農業研究開発センター 厚見 治之さん
私は、2015年に農学部の前身の生命環境科学部を卒業しました。卒業後は、奈良県庁に農学職員として入庁し、2年間本庁で勤務した後、今は、県農業研究開発センターで勤務しています。担当は、イチゴやミョウガといった野菜類の試験研究です。学生時代は、実習や卒業研究を通じて多くの時間を大学の研究農場で過ごしました。現在の業務も、研究農場で過ごす時間が長く、学生時代に養った知識と経験が大いに役立っています。
高校生へのメッセージ
本学部は先生と学生の距離が近いのが特徴です。共に講義を受け、研究を進める中で、一生の友人もできます。素晴らしい環境で、農業の持つ魅力を感じて下さい。
生物の素晴らしさを次代に伝える
2019年 学部卒業 奈良県立青翔中学・高等学校 中井 秀輔さん
私は奈良県立青翔中学・高等学校に理科教員として勤務しています。専門科目の生物の授業だけでなく、理数科校ならではの探究活動や学校業務、部活動指導など多くの仕事がありますが、その全てで生徒の成長を感じることができます。生徒と向き合い、互いに成長できる楽しさが教員の魅力です。私は教員になるのが高校生の時からの夢でした。しかし、他の興味も探してみたいと思い農学部の前身である生命環境科学域で学ぶことを決めました。教員を目指すことに変わりはありませんでしたが、4年間の経験は確かな力となりました。研究を通して得た興味や手段、自ら試し改善して人に伝える力は生物の授業だけでなく探究活動にも役立っています。
高校生へのメッセージ
確かに勉強したこと全てが直接的に役立つわけではありません。しかし、ここで得た知識や手段、出会いはこの先の人生を必ず豊かにしてくれます。植物や環境という身近な不思議を農業の視点から探り、様々な興味を見つけてみてください。
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