日々の活動
2023年5月25日
【日々の活動】そうだ、青森へ行こう。 ー雪の中の建築巡りー
こんにちは! 都市計画研究室修士2年の神田昂奎です。
皆さんは、普段旅行に行くときに何を楽しみにしていますか?
食事や宿、観光名所など様々なことを楽しみに旅行に行かれると思います。
その中でも、私が特に楽しみにしているのがその地域の建築です。
今年の2月、まだ雪が降り積もる青森県で1人建築巡り旅をしてきました!
今回は私の旅行体験記と共に青森県にある建築の魅力を発信していきます。
『八戸市美術館』
八戸市美術館
まず、最初に訪れたのが、青森県八戸市にある「八戸市美術館」です。
設計は西澤徹夫建築事務所・タカバンスタジオ(現・PRINT AND BUILD)設計共同体によるものです。
この美術館の最大の特徴は「ジャイアントルーム」と呼ばれる巨大な多目的空間です。
ジャイアントルームにはカーテンと4台の移動棚によって大空間が分割されており、ベンチやテーブルを動かすことで様々な用途に合った使い方ができるようになっています。
実際に訪れた際には中高生の自習からワークショップ、発表会など多岐にわたる利用がみられました。
私もジャイアントルームで研究発表会をさせていただいたのですが、多くの市民の方が利用する場所での発表は貴重な経験となりました。
皆さんも訪れた際には色んな使い方を楽しんでください!
『八戸市美術館』のジャイアントルーム
十和田市民図書館
続いて、訪れたのが青森県十和田市にある「十和田市民図書館」です。
設計は安藤忠雄建築研究所によるものです。
この図書館の特徴は「サンルーム」と呼ばれる共用空間です。
私はまず、入口にあるサンルームの圧倒的なボリューム感、重厚感に圧倒されました。
その日は曇天だったのですが、三角屋根から差し込まれた微かな光がコンクリート壁面に反射し、空間全体が明るく照らされていました。
サンルームの椅子に腰を掛け、開放感のある空間で静かな雰囲気に包まれながら本を読む時間は特別な時間となりました。
ここに訪れた際は、お気に入りの本と共に静かな時間を過ごすのはいかがでしょうか。
『十和田市民図書館』のサンルーム
十和田市現代美術館
続いて、訪れたのが同じく青森県十和田市にある「十和田市現代美術館」です。
設計は西沢立衛建築設計事務所によるものです。
この美術館は「Arts Towada]という十和田市のプロジェクトの一貫で計画されました。
展示室は1つ1つ独立し、街に投げ出されているかのように様々な向きに並べられており、街を歩いていると自然とその場所へ引き寄せられます。
美術館の周辺には作品が展示された広場や空き家をホワイトキューブへと改装した展示室などがあり、まるで街全体が1つの美術館として作られているように感じました。
十和田市を訪れた際は色んな所を歩いてみてください。皆さんのお気に入りの作品が街中で見つかるかもしれません。
『十和田市現代美術館』
青森県立美術館
最後に訪れたのが青森県青森市にある「青森県立美術館」です。
設計は青木淳建築計画事務所によるものです。
この美術館は隣接する遺跡の発掘現場から着想を得て、地面が切り込まれた壕に白い箱が覆いかぶさる構成で独創的な空間を生み出しています。
特に、「アレコホール」とよばれる縦・横21m、高さ19mの大空間にはシャガールの絵が大きく展示されており、その迫力に圧倒されました。
美術館に向かうバスに乗り間違え、2km以上の雪道を歩く羽目になったため、ようやくこの建物が見えたときはオアシスを見つけた気分になりました(笑)。
冬場に訪れる際は積雪が多いので十分に気をつけてください。
『青森県立美術館』
これらの建築以外にも青森県にはまだまだ伝えきれない魅力がたくさんあります。
皆さんも旅行に行かれる際は、その場所の建築を巡ってみてはいかがでしょうか。
投稿者/神田昂奎(都市計画研究室)