お知らせ

2024年2月19日

卒業生の今村謙人さんが本を出しました

大阪市立大学大学院を修了した今村謙人(いまむら・けんと)さんが、自主制作の本を出版されました。

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今村さんはどんな人?

  

今村さんは、大阪市立大学、大学院の建築デザイン・宮本佳明研究室(当時)の1期生です。

修了後は東京の設計事務所への就職を経て、内装や工務店、飲食店やホテルの住み込みなど、多様なお仕事を経験されました。その後、パートナーとの世界一周旅行で、各国の屋台文化のおもしろさに魅せられ、帰国して現在の活動へ。

今村さんは、あるときは自作の屋台を引き、自らまちへ繰り出します。一人の屋台プレーヤーとして、軽食をつくり、お客さんに販売をします。

またあるときは、行政や企業が主宰する社会実験やワークショップにも携わります。まちなかや公園など、パブリックスペースでの屋台づくりや出店体験イベントを通して、新しい場所の使い方、市民参加のあり方を、実践的に発見するサポートもされています。

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今村さんが不定期に行う屋台活動「橋ノ上ノ屋台」(写真=今村さん提供)

『日本のまちで屋台が踊る』はどんな本?


『日本のまちで屋台が踊る』は、そんな今村さんが、知人の又吉重太さん、中村睦美さんと3人で制作した1冊です。

前半は、今村さんを含め、自ら屋台を実践する(プレーヤー)5人へのインタビュー集です。

今村さんに加え、鳥取県で畑を耕しながら書店「汽水空港」を運営するモリテツヤさん。大阪府堺市で自転車屋台「パーラー102」を営む鈴木有美さん。毎夜東京を彷徨い、モバイルサロン「TWILLO」を展開する神条昭太郎さん。屋台を引いてまちへ出る、家庭医の孫大輔さんのお話がまとめられています。

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『日本のまちで屋台が踊る』の誌面。今村さんが屋台実践者になったいきさつが語られる

(※誌面はすべて、今村さんのご許可をいただいて撮影・掲載しています)


後半は、今村さんたちが、さまざまな分野の専門家に「屋台」をお題にレクチャーをしてもらっています。

タンザニアの路上商人の「その日暮らし」の経済活動を研究する文化人類学者の小川さやかさん。ストリートカルチャーや都市の発生などを研究してきた社会学者の南後由和さん。民藝をはじめ、身体と環境をめぐって思考する哲学者の鞍田崇さん。戦後の闇市研究を通して都市の発生や再興を考える都市史研究者の石榑督和さん。そしてアナキズム研究で知られる政治学者の栗原康さんという、とても豪華な顔ぶれ。

そして巻末には、この本のデザインも手がけられた阿部航太さんと、今村さんと「橋ノ上ノ屋台」の共同店主を務める笹尾和宏さんの対談も収録されています。

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戦後の闇市を通して都市を研究する、石榑督和さんへのインタビューページ




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今村謙人(いまむら・けんと)

カモメ・ラボ代表。2011年、大阪市立大学大学院工学研究科都市系専攻建築デザイン研究室を修了。大正区を拠点に、屋台づくりや出店のほか、社会実験などのプロジェクトやイベント企画など幅広く手掛ける。新たに「屋台の学校」をスタート。

SNS@kentomura @KAMOMELABO

投稿者 / 贄川 雪(外部編集者)