高校生・受験生のみなさんへ

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化学工学科で学び、

ものづくりのエキスパートになろう

美味しい料理をつくるためには、最高の食材と腕の良い料理人が必要ですよね。これを「ものづくり」に置き換えてみましょう。最高の製品をつくるには、質の高い材料・物質を原料に使うだけでなく、良い製造工程(プロセスと呼ばれます)が必要です。

良いプロセスはどのような考え方で、どうやってつくればいいのでしょうか?

化学工学は良いプロセスをつくるための学問体系です。化学工学を修めた人材は、いわば、ものづくりにおける超一流料理人と言えます。

「どうやってつくるのか」を学べるのが化学工学科です。ものづくりのエキスパートを目指しませんか?

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✓ 医薬品  ✓化粧品  ✓食品  ✓日用品 
✓新素材  ✓電池  ✓自動車 など

多様な学び + 多様な研究 = 社会で活躍する人材

大阪公立大学 工学部 化学工学科は、化学工学を体系的に学べる数少ない学科の一つです。化学工学は、様々な基礎学問が融合した学問です。そのため、化学だけでなく生物・物理・数学などに関連する基礎科目を幅広く学びながら、化学工学の専門科目を学ぶのが特徴です。

1年次は、化学・数学・物理・生物などの一般教養科目を受講し、理系の基礎教養を習得します。同時に語学や人文系の基礎科目も受講し、広範な基礎教養を身につけます。

2年次からは、化学工学の専門的な講義と演習が本格的に始まります。1年次で習得した基礎教養を土台にして、化学工学を基礎から着実に習得します。

3年次からは、より高度な化学工学の専門科目を学びます。化学工学に関する実験科目もスタートします。講義・演習・実験の三位一体のカリキュラムで、化学工学を基礎から応用まで身につけます。企業専門家による化学工学特殊講義も受講し、化学工学が社会でどのように役立っているのかについても学びます。

4年次からは、研究グループに配属され、卒業研究を行います。化学工学科では、プロセス開発、ナノ科学、新素材開発、バイオテクノロジー、エネルギー・環境、コンピュータサイエンスなどに関する研究を行っており、対象とする研究分野は実に多様です。研究成果を元に卒業論文を執筆するとともに、口頭発表も行います。

基礎教養の習得

微積分学

線形代数

プログラミング入門

物理学

化学

有機化学

無機化学

分析化学

化学実験

物理化学序論

一般教養科目 他

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化学工学の専門科目へ

化学工学量論

化学工学熱力学

移動速度論

拡散分離工学

反応工学

生物化学工学

粉体工学

プロセス制御工学

プロセスシステム工学

プロセス設計

化学工学実験

化学工学特殊講義 他

研究生活(4年次・大学院)

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「流れ」を駆使した反応器

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未来型分離デバイス

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ナノ流体デバイス

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医薬品の連続製造

プロセス

プロセス

プロセス

プロセス

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ナノ材料の合成

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エレクトロニクス薄膜の合成

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有機溶媒耐性酵素の開発

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遺伝子組換え微生物による

ものづくり

材料 材料

バイオテクノロジー

バイオテクノロジー

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微生物によるプラスチック分解

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細胞内への薬物送達

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微生物と粒子の相互作用測定

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自律運動型ソフトマターの設計

バイオテクノロジー バイオテクノロジー バイオテクノロジー エネルギー

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次世代全固体電池の

製造プロセス

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電気化学反応を用いたエネル

ギー貯蔵・変換材料の合成

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排ガス浄化技術と

有価物の資源循環

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AIによる錠剤生産プロセスの解析

エネルギー

エネルギー

エネルギー

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粒子・流体流れの

シミュレーション

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ナノ粒子の細胞膜透過

シミュレーション

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在校生の声*

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笹野 愛結

(2019年 入学)
清風南海高等学校 出身 

1年次の講義では、高校で学習した知識をより実践的なものにし、かつ幅広い教養を身に付けることができます。2年次からは専門科目の履修が本格的に始まり、化学工学に関するより専門性の高い知識だけでなく、実験科目を通して実験器具の使い方やレポートの書き方といった基礎的な知識や、将来、研究活動を行うにあたり必要なスキルを得ることができます。
私は、基礎教養で学んだ化学・数学・生物の知識を活かした「ものづくり」をしたいと思っていたところ、化学工学と出会いました。化学工学は、一言で表すと「ものづくりのための学問」です。今は、質の良い製品を低コストで効率良く、かつ環境に配慮した方法で作り出すための専門知識を学んでいます。

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鈴木 里彩

(2018年 入学)
大阪府立北野高等学校 出身

3年次では、化学工学に関する専門的な実験が始まります。高さや幅が数メートル以上になる充填塔や管路など大きな装置を用いた実験を行うこともあり、これまでに講義で学んだことに関して、さらに理解を深めることができます。また、「プロセス設計」では反応器のコスト計算などを行います。現実に比べると単純化していますが、これまで学んできたことがプロセスの設計やその効率化にどのように用いられているのか実感することができました。
化学工学は、製品を低コスト・低環境負荷で効率的に生産するための手法や考え方を学べる学問であり、現象のメカニズムを理解するために、化学だけでなく物理や数学の側面からもアプローチする点が面白いと感じています。はじめは、化学工学は工場を設計するイメージが強かったのですが、深く学んでいくうちに、化学工学は幅広い分野で活躍することができる学問であると思うようになりました。

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今吉 優輔

(2017年 入学)
東大寺学園高等学校 出身

4年次になると研究室に所属し、1年かけて卒業研究を行います。これまでの講義や実験で学んだことを基に、自分の研究テーマに取り組みます。初めは、英語で書かれた研究論文の調査や、新しい実験器具の使用など、経験のないことだらけでした。しかし、指導教員の先生方や周りの先輩方のアドバイスのおかげで、卒業論文を書き上げることができ、非常に充実した1年となりました。年度末には学会に参加し、自分でやり遂げた研究内容を発表することができ、発表内容を評価されて表彰を受けたことがとても嬉しかったです。また、自分の研究分野だけでなく、化学工学に関する様々な分野の最先端の研究に触れることで、視野を広げることもできました。

*2021年当時インタビュー

卒業生の進路

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4年次を卒業した学生の約9割が本学大学院に進学し、さらに高度な研究に取り組んでいます。

大学院修了生の就職先は、化学メーカーはもちろんのこと、電気・エレクトロニクス、建設業、医薬品・食品・日用品メーカーなど実に多彩です。本学科の卒業生・修了生はあらゆる分野で必要とされていること、そして、卒業後は幅広い進路が開かれていることが分かります。

4年次卒業生の進路(2018〜2020年度)

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博士前期過程修了生の進路(2018〜2020年度)

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博士後期課程終了生の進路(2011〜2020年度)

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大阪府立大学 工学域/大学院工学研究科 化学工学課程/化学工学分野での実績

主な就職先の情報はこちら

卒業生の声

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濱田 直樹さん

2020年度 博士前期課程修了(大阪府立大学)
株式会社資生堂 福岡久留米工場
ものづくりの基礎を磨いて、興味のある分野で輝こう!
私が化学工学科を志望したきっかけは、化学はもちろん、得意だった数学を大きく活かすことができそうと考えたからです。実際に化学工学を学び、安心して使える製品を、大量に、効率よく、安価に、安全に、そして環境に優しく生み出すための考え方を身に着けることができたのが化学工学の一番の魅力だと感じています。化学工学の視点は、将来どのような分野に進んでも、課題の解決に非常に役に立つと思います。
私は現在、化粧品の製造に携わっています。現場では、新しい化粧品の製造はもちろん、製造業務の効率化や廃棄物の削減等にも取り組んでいます。様々な現象を定量的に捉える化学工学の知識は、より効率的で環境にやさしい生産への改善にとても役立っています。また、製品の衛生管理でとても重要となる微生物汚染を防止するために、大学で学んだ微生物学・バイオ工学の知識もとても役立っています。
化学工学は、化学の知識はもちろん、物理、数学、生物をはじめとする様々な学問を結集させた学問です。皆さんも一緒に化学工学を武器にして、社会の第一線で活躍してみませんか?
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菅 裕之さん

博士(工学)
2017年度 博士後期課程修了(大阪府立大学)
住友化学株式会社 健康・農業関連事業研究所
世界で活躍できる研究者・技術者になろう!!
化学工学は身の回りの様々な製品に深く関わっていることを知り、興味を持ちました。将来はものづくりに関わることをしたいと考えていたため、化学工学を学ぶことで、自分が進む道の可能性が広がると思い、志望しました。私は博士後期課程まで進学したので、大学で9年間を過ごしましたが、ものづくりの上流から下流までの全体に関わるたくさんの知識を身につけることができ、卒業後も幅広い分野で活躍できる人材になれることが化学工学の魅力だと思います。
私は現在、農薬製剤の研究開発に携わっています。研究所で、どのような処方でどのようなプロセスで製造するのがよいのかを検討し、実際に国内や海外の製造工場に出向いて、現場の方と製品を完成させていきます。大学時代は、粉体工学を専門に博士の学位を取得しましたが、幸運にも在学中に培った知識が現在の仕事に直結しています。また、大学での研究を通して学んだ物事の考え方や進め方は円滑な業務遂行に大変役に立っています。
ものづくりに不可欠な学問である化学工学を学んだ人材は、これからの時代にはより一層必要とされると思います。化学工学を学び、世界を舞台に活躍する研究者・技術者を共に目指しましょう!!
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柳田 万希子さん

1997年度 博士前期課程修了(大阪府立大学)
大日本住友製薬株式会社 (2022年4月より住友ファーマ株式会社に社名変更)
技術本部 製剤研究所長
化学工学的思考力が、すべての基礎に。
高校時代に化学が好きだったことがきっかけでしたが、当時は石油プラントなどスケールの大きな仕事に魅力を感じて化学工学を志望しました。大学での化学工学は、いわゆる化学反応のような“化学”だけではなく、物理や生物なども加わり、実世界の複雑な現象をシンプルに体系化して解析・管理しようする考え方が面白いと感じました。
大学院で粉体工学を学んだことを活かし、製薬会社で製剤研究(薬の有効成分となる化合物を錠剤などの形に設計し、製品化を行う研究)に従事しています。大学では医薬品に関わっていませんでしたが、多くの経口製剤は粉体を原料として製造しており、大学での学びが直接的に活かされています。更にいうと、複雑な現象を体系的に整理して解析し、具体的な解決策に結び付けるという化学工学独自の考え方は、業務全般にとても役立っていると感じています。
化学工学は、“最新の研究”を産業界での“ものづくり”に繋ぐ方法を学べる学問で、その出口は広く、多くの産業分野で活用されています。夢をカタチにする技術を化学工学で学んではいかがでしょうか?

より詳しく知りたい方は

オープンキャンパス、入学情報サイト

X (Twitter) @fudaikako

化学工学科の詳しい説明動画

模擬授業

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