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2025年3月14日
本研究グループの学生が電気学会電力技術委員会奨励賞を受賞しました
本研究グループのM1竹内くんと西井くんが2024年 電気学会 電力技術・電力系統技術合同研究会で電力技術委員会奨励賞を受賞しました。研究内容は以下の通りです。
西井くん(写真左):
本研究では、配電系統における太陽光発電(PV)の導入増加に伴い発生する電圧変動への対応として、深層強化学習手法であるDouble Deep Q Network(DDQN)にLong Short-Term Memory(LSTM)を組み合わせた手法を用い、自動電圧調整器(SVR)の最適タップ制御を提案しました。DDQNとLSTMの統合により、時系列データとしての電圧変動を考慮した効率的な予測制御が可能となり、従来手法より計算負荷を低減しつつ、電圧逸脱を効果的に防止できることをシミュレーションにより示しました。本手法は、配電系統の安定運用と再エネ大量導入時の電圧制御問題において有効なソリューションとなることが期待されます。
- 受賞者
西井 翔馬(大学院 工学研究科 電気電子系専攻 電気電子システム工学分野 博士前期課程1年) - 学会名
2024年 電気学会 電力技術・電力系統技術合同研究会 - 開催日
2024年9月19日(木)、20日(金) - 開催場所
東北大学 青葉山東キャンパス(宮城県県仙台市) - 受賞日
2025年1月30日(通知) - 受賞名
電力技術委員会奨励賞 - 講演題目
Double Deep Q NetworkとLSTMを用いたSVRによる電圧制御
竹内くん(写真右):
深層強化学習(DRL)のTD3手法を用いて、分散型発電の最適出力を決定する最適潮流計算を検討しました。従来手法では増加する決定変数により計算負荷に問題がありましたが、本手法では迅速かつ柔軟に解を導出できるようになりました。IEEE33母線系統を対象にシミュレーションした結果、燃料費最小化とスラックノードへの依存軽減が可能であることを示し、特に計算時間において従来法に対する優位性を確認しました。本成果は再エネ連系拡大に向けた系統運用の高度化に貢献することが期待されます。
- 受賞者
竹内 洸稀(大学院 工学研究科 電気電子系専攻 電気電子システム工学分野 博士前期課程1年) - 学会名
2024年 電気学会 電力技術・電力系統技術合同研究会 - 開催日
2024年9月19日(木)、20日(金) - 開催場所
東北大学 青葉山東キャンパス(宮城県県仙台市) - 受賞日
2025年1月30日(通知) - 受賞名
電力技術委員会奨励賞 - 講演題目
深層強化学習を用いた最適潮流計算に関する検討