お知らせ

2024年10月24日

  • 研究

電子物理系専攻(電子材料コース)竹内准教授と2016年度修士課程卒業生 住岡さんの研究成果が、Journal of Applied Physics に掲載されました。

電子物理系専攻(電子材料コース)竹内准教授2016年度修士課程卒業生 住岡さんの研究成果 “Generation of a coherent longitudinal optical phonon plasmon coupled mode in an n-type InSb single crystal in the absence and/or strong suppression of the photo-Dember effect confirmed with the use of terahertz time-domain spectroscopy” が、Journal of Applied Physics vol. 136,article no. 163103 (オープンアクセス誌,ダウンロードフリー)に掲載されました。

 

電波の高周波化は、ラジオから衛星放送、そして移動体端末(スマートフォン)までに至る大容量通信をもたらしてきました。現在提唱されているBeyond 5G/6Gで重要となるTHz帯(WiFi周波数の約500~2000倍)では、半導体中のフォノンと呼ばれる格子振動(一種の双極子アンテナのような振る舞いを示す)の影響を強く受けます。
本研究の重要な成果は、コヒーレント縦光学フォノンあるいはプラズモンとの結合モードの生成メカニズムに関するものです。従来提唱されていたフォトデンバー効果(光生成キャリアの拡散による超高速電場誘起)が主要因ではないことを示しました。そしてRaman散乱過程が主たる要因であると結論しました。本学理学部物理学科/萱沼教授(理論物性物理学)の最新理論をベースとした研究ですが、シンプルな方法で実験的検証を行いました。
なお、本学工学部で本雑誌をサブスクリプションしているため、オープンアクセス記事として無料で公開可能です(学部に関わらず,2024年現在)。

竹内准教授HP

論文誌URL

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