新着論文

2025年3月10日

【New publication】銅化合物の触媒作用により有機シロキサン材料からの有機成分の除去温度を200℃以上下げることに成功しました!

ゾルーゲル法で作製したシリカ系ガラスでは、作成工程において600度以上の高温処理によって残留有機成分を焼き飛ばす必要があり、エネルギーロスや工程の複雑化が課題でした。今回、我々は銅イオンの触媒作用を利用することで、熱処理温度を200度以上も低温化できることを見いだしました。この成果により、400度以下の低温でシリカ系ガラス材料の合成が可能となり、環境負荷を低減するだけでは無く、ニーズの高い3Dプリントによるシリカ系ガラス造形物の合成などに応用が大きく拡大することが期待されます。
修士2年生の大浦君が中心となって、日本板硝子(株)との共同研究で得られた成果です。

Oura N., Fukatsu A., Okada K., Kamitani K., Takhashi M.,  Lowering the combustion temperature of organic components in organosiloxane gels by an incorporation of copper ions. J Sol-Gel Sci Technol (2025). https://doi.org/10.1007/s10971-025-06718-4

20250310