SSSRCだより
2023年12月1日
SSSRCだより2023年12月号
白鷺祭「OPEN LAB.」企画に参加しました
こんにちは.ロケットプロジェクト構造系・燃焼系B4の杉原です.先日は白鷺祭「OPEN LAB.」企画のモデルロケット打上見学にご来場いただきありがとうございました.ロケットプロジェクトとしては昨年に続いての参加で,モデルロケットという火薬を使用したロケットを6機打ち上げました.今回の打上ではパラシュートの試験も兼ねており,パラシュートの種類やたたみ方などをそれぞれ変えて使用しています.打ち上げには成功したもののパラシュートが開かず失敗……という回もありましたが,ほとんどの回でパラシュート開傘・着地まで成功しました.小学生くらいの方にもかなり多くご来場いただき,説明担当者を質問攻めにしている姿が印象的でした.来場者アンケートで頂いた感想としては,「かっこよかった」「思っていたよりも高く・勢いよく飛んだ」等が多く,来場者に楽しんでもらうという点でも満足のいく結果になりました.これを機にSSSRCやロケットに興味を持ってくださる方が増えてくれると嬉しいです.
改めまして,来場してくださった方,また準備や運営に協力してくださった方,ありがとうございました.
(打上直前の様子)
(説明担当者とモデルロケットに興味津々の小学生)
機械工学課程 学部4年 杉原想一郎
C&DH系での活動
はじめまして,学部3年の小田です.今回は私が所属している,衛星開発のC&DH系の活動について書こうと思います.
C&DHとは聞きなれない言葉ですが,Command & Data Handling の略で,衛星に送られるコマンドの処理,衛星の状態データの処理などを担当します.これまでは,前回のひろがり(OPUSAT-II)から処理能力を向上させるため,新たなOBC(On Board Computer,衛星に搭載されるコンピュータのこと)の構成について検討してきました.
現在ハードウェア面では搭載機器の単体試験に着手しています.ソフトウェア面では,適切な区分分けをすることで単体試験を容易にする,また次回以降の衛星開発で再利用しやすくすることを目的とし,新たなソフトウェア構成を検討しています.具体的には,上からOS,モード層,機能層,デバイスドライバ層に分かれ,最上位のOSがモードの遷移を司る,というソフトウェア構成になっています.モード層やデバイスドライバ層の内,着手可能な範囲から徐々に開発を進めている形です.
これからもOMUSAT-IIIにむけより良い開発ができるよう,精進していきたいと思います.最後まで読んでいただきありがとうございました.
検討中のソフトウェア構造
航空宇宙工学課程 3年 小田五葉
ミッション系の活動内容
こんにちは,衛星プロジェクトのミッション系と構造系に所属している,学部2年生の岩崎です.今回は自分の所属するミッション系の活動について話そうと思います.
ミッション系は衛星プロジェクトで行うミッションの考案やその設計などを行います.現在はミッション部の設計を行っています.
今回のプロジェクトでは最初,電力を無線で伝送するというワイヤレス電力実装ミッションを検討していたのですが,格子投影法を用いて薄膜の振動,形状の測定を行うというミッションに変更しました.このミッションでは衛星軌道上で膜を展開して,その間に膜の振動を撮影,計測し,そのあとは定期的に膜の形状の撮影,計測を行います.また,格子投影法は膜にプロジェクタで格子を投影し,あらかじめ設定した基準面と明暗の位相を比較して膜の奥行きを計測するもので,3次元のデータをとることができます.
このミッションで衛星軌道上での格子投影法を用いた膜の形状や振動の計測法を確立させることで,今後、膜を用いたミッションの設計や制御を行いやすくし,そのようなミッションの発展につながることが期待できます.
現在はミッション部の構造を考えるために,膜の動きのシミュレーションでの解析や,実際に格子投影法を用いた計測実験を地上で行おうとしているところです.
衛星開発は思い通りにいかないことも多いですが,これからもミッションを成功させれるように頑張っていきたいと思います.
膜展開中のミッションの動き
膜展開後のミッションの動き
航空宇宙工学科 2年 岩崎柊都