都市学科Q&A

よくあるご質問

橋梁やダムなど構造物や道路や鉄道、港湾といった物流施設に興味がある人、街並みや地図、地域コミュニティの形成に興味がある人、 災害のメカニズムや防災に興味がある人、省エネルギーシステムやリサイクル技術に興味がある人、地球環境問題に興味がある人、 都市活動と自然の関係に興味がある人、色々な人が都市学科を志望しています。これがやりたい!という明確な目標をもって入学する人はそれほど多くありません。 漠然と「興味があるな」という人も、卒業までの間に学ぶ中で興味関心が定まってきます。高校までの学習内容で表現するならば、 物理の力学や化学分析、生物調査、地球科学と都市活動との関わり、数学の応用、 地理や歴史と都市生活との関わりなどに興味のある人は都市学科で学びたいことや将来の目標が見つかると思います。

皆さんが当たり前のように恩恵を受けている都市の資産(道路や水道、堤防、公園など)がどれくらいあるか、 どんな問題があるか、どんな都市が魅力的か、など自分が興味を持った内容について日頃から考える時間を作ってください。 都市学科に入ってからもそれらを学びますが、受け身で学べる内容には限界があります。 講義を受ける前に自発的に興味をもって調べた経験が少しでもあれば、理解の程度には大きく違いが現れます。大学の講義の進行速度は早く、 半期の学習内容もかなり広く感じると思います。自ら調べて理解するという習慣を身につけておけば受講後の復習にも役立ちます。 講義では教員と受講生の対話がとても重要な役割を果たします。 単なる質問であっても、実りの多い、良い対話になるためには自発的な学びの姿勢が必要です。
在学生の意見として、大学に入ってからも数学はずっと必要なので、もっと勉強しておけばよかった、というものがあります。 学び自体に遅すぎるということはありません。教科書を見直せば何とかわかる、くらいならば問題ないでしょう。 応用先が見えて初めて学びのモチベーションが高まって、理解が進んで知識として定着するということもあります。 都市学科の分野は裾野が広いですから、「木を見て森を見ず」にならないよう、色んなことに興味をもって学ぶようにしましょう。

対象となるのが私有の建築物や空間であるのか(建築学)、公共の建設物や空間であるのか(都市学)といった点が一つの区分方法ではあります。 ただ、いつでもこの区分で説明できるわけではありません。建築学科と都市学科でよく似た科目を勉強をすることもあります(例えば構造力学など)。 就職先も似た分野になりますが、やはり都市学科は道路や鉄道、橋梁、エネルギーインフラなどの設計や施工に、建築学科は建築物の設計や施工に関わる業界に進む比率が高いと思います。大きな違いとしては、 建築学科では1級建築士の受験資格を取得するために、設計演習の時間を多く確保したカリキュラムになっています。 都市学科卒業では建築士の受験資格はありませんが、建築士の資格が無ければ建築業界で働くことができないかというと、そんなことはありません。 空調設備や建材などのメーカーは建築業界ですが、建築士の資格は必須ではありません。 就職した後に必要だと思えば、建築学科卒業でなくても所定期間の実務経験を積み、2級建築士を受験できます。2級建築士や建築設備士を取得した後、1級建築士を受験することもできます。 もちろん資格試験受験の際には、改めて製図や学科試験の勉強が必要になるでしょう。

都市学科では、所定の単位数を習得していれば研究室を3年次後期に決定します。 4年次の卒業研究に早く着手したり、ゼミや研究活動に参加することで将来の目標を見つける機会を増やすなどの効果があると考えています。 学部生で就職活動をする場合は3年次の冬から活動を始めます。この頃に業界説明会が企画されます。 また、3年次の夏季集中講義期間に学外実習を体験することでモチベーションを高めることにもなるでしょう。 ただ、学生の多くは大学院に進学します。大学院の試験は4年次の春に出願して、夏に受験します。 入学時から進路を決めている人もいますが、多くは学びながら考えていて、3年次になってからという人も少なくありません。 進路について決めかねて迷うことは特に問題ではありません。ただ、自分がどんな風に社会に貢献するのかについて情報を集めて、 色々想像する時間をもつことは大切です。ここでもやはり、受け身ではない行動力が重要になります。

皆さんは自分が生活の中で購入するもの(食品、機械、薬品、アプリなど)を作っている会社はイメージしやすいですね。 また家の購入はそう頻繁にあるものではないですが、ハウスメーカーの名前も幾つか知っているのではないでしょうか。 こうした企業は一般の方が消費者なので、テレビなどにも多数のCMを出しています。ですが都市学科が対象としているのは公共物や公共空間です。 自分でダムや発電所を購入しよう、道路を作ろう、と思って業者を探したことのある人はそういないのではないでしょうか。 とてもたくさんのお金が必要ですから買えませんね。多くは税金や企業の事業費で建設されます。 つまり、一般の人はたくさんあるゼネコンやコンサルなどの建設業界の会社を知ることは無いのが普通です。 顧客は国や自治体、大きな企業であり、建設業界は限られた消費者をターゲットに営業をしています。 また安価な消耗品をたくさん売るのではなく、高価だけれども長期間使い続けられるものやサービスを売ることを生業にしている業界だと言えます。 もちろん、一般の方もよく知っている道路や鉄道などに関連する会社や、電気・ガスなどエネルギー関連の会社などにも就職しています。

総合型選抜では通常の学力試験では測ることのできない、思考力・判断力・表現力および主体的に学ぶ力を判定します。 事前に提出していただく、書類を基にして面接官が質問をします。 それらの書類に書かれた内容やテーマはもちろん、記載内容に関連する事を口頭で質問します。 知識の多さのみを問うわけではなく、なぜそのような考えに至ったのかという思考のプロセスや多面的な理解度を重視します。 もちろん、都市学科で何を、なぜ学びたいのかというモチベーションについても重要な評価点です。 さらに、都市学科で学びを深める上で重要になる特筆すべき才能が書類でアピールされていれば、その内容を質疑の中で確認します。