特色

都市学科での学びの特色について、以下の項目で説明します。
都市学科での学びの特色
初年次からの専門教育
 都市学科では初年次から専門教育が始まります。これによって専門科目はもちろん、特に基幹教育の理数系科目を学ぶ際にも 「なぜ学ぶのか」「どう応用されるのか」を意識しながら学びを行うことができ、高いモチベーションが形成されます。 幅広い専門テーマにわたる都市学科の学習基礎を固めることができ、早期の研究室配属も可能となります。
  • 都市学入門
  • 図形科学1
  • 計画数理演習
  • 都市工学のための科学基礎
都市学入門の見学会の様子
演習・実験・実習とミックスした具体的・実践的な学び
 都市学科の専門教育では演習科目が多く、講義科目であってもその中で豊富な演習問題を通じて学びます。 表面的な理解でなく、具体的な問題に取り組むことで「どこがわかっていなかったのか」を実感して、深い理解につながります。
 都市計画・デザイン演習やスマートシティ創生演習などの科目では、絶対的な答えのない中で、多面的な価値評価を通じて最適な提案を考えだすトレーニングを行います。 6つのテーマに取り組む都市学実験では、現象を観察する真摯な姿勢、理論の検証プロセス、測定に生じる誤差の評価方法、 正確で公正なレポートの書き方などを総合的に学びます。測量学実習や学外実習では実務と結びついた実践的な学びを習得します。
 このように、講義や文献では体得することが難しい「肌で感じる」学びである演習・実験・実習が多く盛り込まれたカリキュラムは都市学科の魅力の一つです。 これらの科目では受講生同士が協力して取り組む機会も多く、多様な考え方を認めて尊重することで、新しい気づきを創発し、 都市学で重要な価値である「協同性」を学びます。
測量学実習の様子
土台となる専門基礎から応用分野までの学びのネットワーク形成
 都市学の専門家として必要な基礎科目は専門選択科目Aとして2年次を中心に配置されています。 また3年次から提供される専門選択科目Bはそれらの知識をベースにした応用科目という位置づけです。
 基礎と応用の履修順は適切に設計されており、科目間で連携しています。基礎科目は就職や進学時に試験などで求められる内容を多く含んでいます。 また応用科目では各分野の専門家として必要な知識と、先端的な課題や技術について学び、これからの技術者が開拓すべき目標を示します。 すなわち、基礎科目で技術者の素養を獲得し、応用科目で先導的な技術者となるモチベーションを高めていくことになります。 それによって、大学卒業後も継続的に学ぶ力を身に付けます。
コンクリート梁の曲げ破壊試験の様子
学外実習
 3年次の学外実習では各業界の仕事場に各自が数週間程度滞在して業務を体験しながら学びます。 大学での学んだことと実務がどのように結びついているのか、あるいは社会に出てから学ばなくてはいけないことについて先取りして発見することになります。 受講生からは毎回のように「改めて大学で学ぶことの大切さを感じた」というコメントを得ています。 やはり机上で学ぶだけではなく現場を通じた学びというのは重要です。
相談委員制度
 大学では高校までのように学年ごとの教室はなく、受講科目ごとにキャンパスを移動します。 同一学年で受講する科目は似通ってくるものの、全く同じではありません。教員は自分の担当科目については完全に把握していますが、 学生一人一人の履修や修得状況、学内・学外の活動までは把握していません。 必然的に学習状況などは学生が自己責任で管理することになります。 しかし、時には横断的な援助や指導、アドバイスが必要になることもあります。
 相談委員はそうした様々な相談事に対する窓口であり、助言者になります。 大学や学科と学生の間を仲介して不利益が生じないように配慮します。 また各タームで面談を実施して大学生活全般の状況を把握します。 相談委員は入学から卒業まで、入学年次の学年ごとに2名の教員が持ち上がりで担当します。
3年次研究室配属
 都市学科では3年生後期からの研究室配属を行います。各研究室のゼミや研究調査、学会活動などに参加したり、 4年次の卒業研究の準備をします。研究とはどういうものか、どのようなテーマがあるのか、これからの自分に何が必要か、 といったことを改めて考えることになります。それは将来の職業選択を左右する体験になるかもしれません。
 研究テーマに取り組むためには、講義で習ったことだけでは十分でなく、かなり広範囲の知識や技術を自ら調べて学ぶ必要があります。 半年前からその心構えをして、先輩の姿を見ることは貴重な経験です。自ら学んだことを専門家である教員や先輩の前で発表をすることで、 これまでの「教わる」受け身な姿勢から「学びを共有化する」自立した大学生へと成長していきます。