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全反射蛍光X線分析法を採用し、液体中や固体表面の極微量元素をppbレベルで高感度分析できる卓上型全反射蛍光X線分析装置の次世代機です。全反射蛍光X線分析法は、試料に対してすれすれにX線を入射する手法で、試料に含まれる極微量元素の低バックグラウンド・高感度測定を可能にしています。環境規制が厳格化する中、たとえば工場廃液などに含まれるAs(ヒ素)、Se(セレン)およびCd(カドミウム)などについて、ppbレベルの分析をより簡単な方法で行いたいというニーズは高まりを見せています。本装置を使用すれば、液体の水滴を試料板に垂らし、乾燥させてから測定するという簡便な方法で、ごく少量の試料でも、ppbレベルの分析が可能です。また、内標準物質を使った定量分析も容易に実行することができます。
本装置は、全自動光軸調整システムによる安定した高感度分析と、卓上型で扱いやすく、手軽に操作できる機動性を兼ね備えた装置です。600Wの高出力X線源と新開発のミラー、大面積のSDD検出器により、高強度・高感度測定を可能にしています。※1Cdの検出下限は2ppb。液中のAsやSeの場合、0.8ppb以下の検出限界を実現しています。Kα線を高効率に励起できることも大きな特長です。これまで原子番号48のCdは、Kα線を励起することが困難で、測定の難しいL線による分析に頼ってきました。しかし、本装置で使用する新開発のミラーは約30keVの高エネルギー励起源を利用できるため、高S/Nでクリアなピークを得られるKα線を使ったCd測定が可能です。工場廃液のスクリーニング分析や、ワインに代表される飲料分析といった分野で、広く活用されることが期待できます。固体表面の分析においては、主に薄膜・フィルム分野において、表面より少し深い部分の分析も行いたいというニーズもあります。こうした分析の場合、X線の入射角を変えることで、奥にある元素を励起させて分析する斜入射蛍光X線分析法を使用します。本装置は、入射角度変更機能を備えているため、情報深さを変えて表面分析を行うことを可能にしています。この仕組みは、ナノパーティクルサイズの研究などに活用することができます。
その他の特長
旧NANOHUNTERからの主な強化ポイント
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