カリキュラム
法曹養成専攻での学び
学生一人ひとりの特性に配慮した、きめ細かく徹底した少人数教育が可能な教育体制の下で、水準の高い教員集団と密度の濃い交流の機会を通じて、様々な法的問題に即応できる高度な法的能力を備えた、真のプロフェッションとしての法曹を養成します。
ロースクール修了者が取得可能な資格
- 学位「法務博士(専門職)」の取得
- 「司法試験」の受験資格の取得
- ロースクール修了に必要な単位を修得した学生には、「法務博士(専門職)」という学位と司法試験の受験資格が与えられます。
カリキュラム
法曹養成専攻のカリキュラムは、大きく分けて4つの分野からなります。
法律基本科目
公法系科目、民事法系科目、刑事法系科目にさらに細分化されます。 この科目群では、全ての法曹に不可欠な法的な知識と考え方を身に付けるための基本的な科目が用意されています。
法律実務基礎科目
法曹としての責任感や倫理観を涵養するための科目、法曹としての専門的技能の基礎を身に付けるための科目からなります。弁護士等の実務家による実践的な科目です。
基礎法学・隣接科目
現行法を相対化し、批判的に検討することのできる能力を陶冶し、政治や社会の中における法の機能や役割を深く理解する能力を養うための科目からなります。
展開・先端科目
より専門的な法的能力を深め、グローバル化した現代社会に発生する新たな法的問題に適切に対応する専門的能力を高めるための科目からなります。
履修モデル
教育上の理念、目的、養成したい法曹像等をふまえると、以下の3つの履修モデルが、本専攻における学生の履修指針となると考えられます。
時間割表、学事日程
教育理念とカリキュラムの関連
本専攻では、法律基本科目に属するほとんどの科目を必修科目とし、全ての法曹に不可欠な法的知識と考え方を全ての学生に確実に身に付けさせ、加えて、展開・先端科目に属する多数かつ多様な科目を選択必修とし、現代社会に発生する新たな法的問題に適切に対応する専門的能力を高めるための教育を行います。特に、大都市大阪で法実務を行っている実務家を教員として迎え、大都市で発生する様々な紛争事例を生きた教材として扱い、先端的な法的問題に対応する能力も養うことができるようにしています。
また、現行法についての十分な知識のみならず、現行法を相対化し、批判的に検討することのできる能力を高めるため、基礎法科目や外国法科目を充実させ、かつ、その履修を学生に推奨します。これにより、現行法についての十分な知識とそれを適切に活用することのできる能力のみならず、現行法を固定的で万能なものと見ることなく、法の発展に寄与することのできる「善き法律家」の育成を目指します。
加えて、本専攻では、法曹倫理を必修とし、かつ、ロイヤリング、エクスターンシップを正規の授業科目として取り入れ、学生が、市民の日常生活の中で生じる生の紛争と紛争当事者にじかに接する機会を提供します。これにより、善もなせば悪もなす人間と言う存在への深い関心と愛着をもちつつ、社会正義の実現にコミットすることができる「市民のための」「善き隣人」としての「善き法律家」を育てます。
法理論と法律実務の架橋
本専攻では、現行法とそれに基づく法律実務を正確に理解するとともに、それらを相対化し、批判的に検討することができる能力を育てるため、法律実務をふまえ、法律実務を意識しつつ、法律実務を客観化・相対化することのできる法理論教育を重視します。そのため、法律基本科目群のほとんどの科目では、主に、研究者専任教員が、実務家専任教員の協力を得つつ、法理論教育を担当します。
また、実務家専任教員による法律実務基礎科目の中の必修科目と選択必修科目を多くの学生が履修することにより、学生は、今行なわれている実務を正確に理解することができます。その際、法律実務基礎科目は、法律実務を意識した法理論教育を十分に受けた学生が履修するため、現行法と現行の法律実務を客観化し相対化することのできる視点をもちつつ授業にのぞむことができます。
さらに、展開・先端科目に属する科目の中では、大都市大阪で法実務を行っている実務家専任教員によるものが用意され、大都市で発生する様々な紛争事例を生きた教材として扱い、実務家の視点を重視した先端的な授業の中で実務家としての能力を養うこともできます。
加えて、研究者教員と実務家教員とが、法律基本科目、法律実務基礎科目、基礎法学・隣接科目、展開・先端科目の授業内容・教材等について協働して検討しています。