生活科学への招待
研究科長からのメッセージ
「新しい生活をデザインする」
そして「あたりまえの幸せをつくる」
生活科学研究科 / 生活科学部長
所 道彦教授
生活科学は、私たちにとって身近で基本となる「生活」に焦点をあてた研究分野です。私たちの社会は、生産活動、経済活動だけで成り立っているわけではありません。人々の基本的な衣食住や家族や友人との関わりなどが整うことによって社会が成立します。
この生活に関するテーマに私たちは取り組んでいます。たとえば、日常生活のテーマとしては、食、住まい、まち、地域、家族、健康、教育、子育て、介護、働き方などがあります。また、少子高齢化、家庭や地域での生活と仕事とのバランスも生活科学の大きな課題となっています。地球規模の環境問題の解決や持続可能な社会を実現するためには、グローバルな視点も、私たちの生活のあり方を見直すことも必要です。災害時などの非日常に備えて、人々の生活が持続できるような仕組みも考えておかなければなりません。さらに、人は生活していく上で、こころ、からだ、家族、人間関係などに様々な問題を抱えてしまうことがあります。どこに問題があるのか、どういう支援が必要かを分析し、システムの変革や個人を支援できる専門家が求められています。こういった生活に関するテーマに取り組むためには、科学的なアプローチが、そして、いろいろな学問を活用する必要があるのです。
大阪公立大学生活科学部は、教育研究組織として70年以上の伝統と実績を基盤に新しい時代を見つめています。生活科学部には、3つの学科、大学院生活科学研究科には、4つの履修コースを設けています。そして、文系から理系までの様々な学問分野の内容が含まれた魅力的な内容のカリキュラムが用意されています。
生活科学部・生活科学研究科では、これからも科学技術の進歩やライフスタイルの多様化を先取りし、健康、環境、福祉など各領域において課題解決のための取り組みを進めていきます。社会の変化が加速する中、人々の生活を守り、生活の質を高める研究・教育を進めていくことが私たちのミッションです。