食栄養学分野
分野の紹介
少子高齢化に伴う家族形態の変化と地域住民の無縁化など、社会状況が急速に変化しています。食生活を取り巻く環境も大きく変わり、日常生活における外食・調理済み食品の利用増大をはじめとする食行動の変化は、個食・孤食に見られる家族そろって食べる食卓の減少、食文化の喪失、摂食障害による痩せと肥満など複雑・多岐にわたる問題が生じています。一方で、医食同源と言われるように食の持つ新しい機能が次々と明らかにされ、食と健康との関わりに従来よりも大きな期待が寄せられつつあります。これらの重要な課題と新しい潮流に対応するために、「食栄養学分野」では、「食」及び「栄養」と「健康」をキーワードとして、総合科学としての生活科学の視点に立った教育研究の推進を図っています。
この目的を達成するため、本分野は、専門基礎領域と専門応用領域の2つの領域で構成されます。専門基礎領域では、食や食品の安心・安全性を確保するとともに、その特性や嗜好性から生体調節機能に関わる様々な因子を科学的に解明し、食を介した健康増進の基盤になる教育研究を実施します。専門応用領域では、これらの専門基礎知識を総合活用し、健常者から傷病者、あるいは多岐に亘るライフステージに対応する栄養管理や栄養教育、あるいは社会集団全体の健康レベル向上のための調査・研究等、実践的な研究活動を通じて食・健康上の課題解決を図ります。このように、本分野は食を通じて、健康寿命の延伸と長寿の創造を学際的に図ることができる教育研究体制をとっています。
現代社会における科学技術の目覚ましい発展・高度化、また急速な情報化に伴って、生活様式が多様化しており、ライフスタイルの急激な変化は、食生活をとりまく環境を大きく変化させ、人の健康に関わる問題もこれまで以上に複雑多岐にわたっています。「食栄養学分野」においては、多様な教育・研究手法を通して、このような社会が直面する新たな生活問題の解明という現代社会の要請に対応する専門職業人と研究者の育成を目指しています。
食栄養学コースで取得できる資格
- 中学校・高等学校教諭専修免許状(家庭)
- 栄養教諭専修免許状
※資格・免許を取得するにはそれぞれ条件があります。
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