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2024年8月6日

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袁継輝准教授研究グループの論文が国際誌に掲載されました!!

-論文の要約と重要なポイントー

・要約

この論文は、反射塗料が建物のエネルギー効率と持続可能性をどのように向上させるかを探求しています。この研究は、材料、モデリング技術、および建物性能に対する反射塗料の実際の影響について包括的に検討しています。反射塗料が都市のヒートアイランド(UHI)の軽減、冷房負荷の低減、および居住者の快適性の向上に重要であることを強調しています。また、材料科学とナノテクノロジーの分野での革新を強調し、将来の開発についても触れています。

・重要なポイント

1.反射塗料の概要:
 反射塗料は太陽放射を反射し、熱吸収と冷房負荷を減少させることで建物の持続可能性を向上させる重要な役割を果たします​。

2.反射塗料の材料:
 この論文では、スペクトル選択性材料(SS材料)、再帰反射材料(RR材料)、サーモクロミック材料など、反射塗料に使用される様々な材料について説明しています。各材料には独自の特性と建築デザインへの応用があります。

3.モデリング技術:
 反射塗料の性能を様々な環境条件下で予測するために、先進的なモデリング技術が使用されています。これらの技術は、反射塗料の設計と適用を最適化するのに役立ちます​​。

4.実際の影響:
 実証研究と現場観察は、エネルギー節約、熱的快適性の向上、およびUHIの緩和など、反射塗料の大きな利点を示しています。例えば、大阪で行われた現場測定では、反射塗料が建物の屋根の表面温度を低下させることが示されています​。

5.将来の発展:
 反射塗料の将来は、耐久性の向上、反射率の増加、および費用対効果の確保にあります。ナノテクノロジーと多機能コーティング(例:疎水性および防食性を持つコーティング)の革新が、この分野を前進させることが期待されています​。

6.結論:
 論文は、反射塗料の持つ潜在能力を完全に引き出すためのさらなる研究開発の必要性を強調し、持続可能な建築実践と都市生活条件の改善を促進するために結論を締めくくっています。


本研究成果は、2024年8月2日(金)に国際学術誌「Nano-Structures & Nano-Objects」に掲載されました。


ー掲載誌情報ー

【発表雑誌】 Nano-Structures & Nano-Objects
【論文名】 Reflective coatings: Enhancing building performance and sustainability
【著者】 Jihui Yuan, Zhichao Jiao, Jiale Chai, Craig Farnham, Kazuo Emura
【掲載URL】 https://doi.org/10.1016/j.nanoso.2024.101296

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