日々の研究活動
2023年8月7日
移住調査@福山・尾道
7/22-23に広島県福山市・尾道市に地方移住関連の調査のために研究室メンバー5人で行ってきました。
1日目(7月22日)
1日目は福山市鞆の浦地区へ。まず鞆の浦では、築約200年の蔵を改装したデイサービスとグループホームを運営するさくらホームさんを訪問。鞆町への移住者でもある職員さんに、さくらホームさんの地域共生型まちづくりの取組を紹介いただき、鞆町への移住に関する現状をお聞きしました。
築200年の古民家を改修した福祉施設(構造のあらわしが綺麗!)
その後、昨年鞆町に移住した方に道端でお会いし(偶然!)、これからお引越しされる予定の空き家とこの2月に始められたという古民家カフェを見せていただきました。移住者、地域の人、観光客という様々な人達の集う場になっているそうで、移住者の活動が地域に少しずつ広がってきていることを感じました。
移住者が始めた古民家カフェ(元は遊郭だったそうです)
鞆の浦ありそ楼 https://note.com/kotogurashi/n/n076868672b02
さらに、鞆町の空き家活用に取り組んでおられる瀬戸内セブン不動産さんに鞆町の空き家活用のお話と事例を見せていただきました。家賃をあまり上げられないという条件の中での事業性の確保や、オーナーさんの意向との関係など、ローカルならではの空き家活用の難しさを理解しました。
鞆の浦の空き家のリノベーション事例 (無事に入居者が決まったとのこと。)
2日目(7月23日)
明けて二日目は、尾道市へ。尾道では、まずNPO尾道空き家再生プロジェクトを訪問し、15年以上続けている空き家活用の取組についてお話を伺いました。傾斜地の路地沿いでほとんどが再建築不可という極めて難しい条件で数多くの空き家を再生させてきた継続性の凄みを感じました。
通称:尾道ガウディハウス(ゲストハウスとして使われています)
午後からは、ONOMICHISHAREというコワーキングスペースを訪問。尾道市の移住コンシェルジュも務める方に、尾道市の移住支援のことやコワーキングスペースにおけるコンシェルジュの役割についてお話を伺うことができました。人と人の繋がりが尾道に移住者を惹きつけている要因のひとつなのだと感じました。
ONOMICHI SHAREでのヒアリング(瀬戸内海に面したキレイなコワーキングスペースでした)
暑い2日間でしたが、色々な方にお時間をいただき、大変有意義な調査になりました。また、調査を全面的にコーディネートいただいた藤本和志さん(一般社団法人カベうち)にも感謝申し上げます。今回の調査で地方移住に関わる重層的な問題について理解を深めることができたので、今回の調査を次の研究へと展開していきたいと思います。(どいしゅうし)
最後に、参加学生の感想
実際の移住と空き家について、今、何が起こっているのか。見て・聞いて・体感できた貴重な2日間でした。リアルにたくさんの現地の方にお会いし、お話を聞けたことで、人と人との繋がり、関わり方や優しさ、何とかしようという熱意が、地域を良い方向に向かわせて行くんだなと思いました(D1にしわき)
2日間で様々な方のお話をお聞きし、1人の人が地域の中でいくつものつながりの糸を持って線や面で活動していらっしゃることがとても印象的でした。また移住と一括りにいっても、住まい方・働き方・人とのつながりなど地域ごとの違いを感じることができ、貴重な体験となりました(M2ほそい)
ONOMICHI SHAREにて(撮影:橋野貴洋)