『宇治拾遺物語』の説話を読み解く(2024年度)
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【講座は終了しました】
鎌倉時代13世紀前半に成立したという『宇治拾遺物語』は、全部で197話からなる説話集です。散佚『宇治大納言物語』の流れを汲み、『今昔物語集』や『古本説話集』とも話を共有しますが、独自説話の中にも興趣の尽きない話が散見されます。全篇の構成を厳格に考える『今昔物語集』とは違って、雑纂説話集と呼ばれることもありますが、説話間には微妙な連想関係の糸が指摘されることも多くあります。
話の内容は序文に言うように、天竺・大唐・日本に及び、さらに「貴き事」「をかしき事」「恐ろしき事」「哀れなる事」「きたなき事」もあって、さらには「少々は空物語」まであるといわれます。個々の説話に、殊更な教訓性や説示性を付与することは少なく、説話そのものに語らせようとする姿勢も顕著で、読者は自らの関心や知識に応じて如何ようにでも話を読み込み、楽しむことの出来る説話集だとも言えます。
この講座では、そんな極めつきに面白い説話集から、毎回ひとつないしは複数の説話を取り上げ、楽しく読み解きながら、背後にある当代の思想・信仰・世界観についても知見を深めることをめざします。
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※感染症の流行や自然災害等の影響により、日程・開催方法・講座内容等が変更となる場合があります。
◆発熱や体調不良のある方は、参加をお控えください。
◆会場では基本的な感染症対策(手指消毒、換気の実施等)にご協力ください。
講師
田中 宗博(大阪府立大学 名誉教授)
スケジュール
午前の部:11時00分~12時30分
午後の部:14時30分~16時00分
(毎週火曜日・全10回)
第1回(4月16日)
稚児説話2題 ―狸寝入りする稚児と落花を泣く稚児―
第2回(4月23日)
哄笑の説話 ―「狂惑の法師」とその仲間たち―
第3回(4月30日)
怪異説話3題 ―「空物語」とは何か―
第4回(5月7日)
序文の示すもの ―散佚『宇治大納言物語』と仮構された説話聴取の〈場〉―
第5回(5月14日)
絵仏師良秀の話―芥川龍之介「地獄変」との関係において―
第6回(5月21日)
地蔵と邂逅した尼の話 ―地方一庶民の信仰と救済―
第7回(5月28日)
石橋の下の蛇の話 ―平安京に生きる女性達の世界―
第8回(6月4日)
成らぬ柿の木に現じた偽仏 ―『今昔物語集』所載話との比較対照―
第9回(6月11日)
腰折れ雀の話 ―昔話と説話集の関係について―
第10回(6月18日)
虎と鰐の死闘を見る話 ―動物葛藤説話と異国認識について―
- 開催場所
- 大阪公立大学I-siteなんば 2階(大阪府大阪市浪速区敷津東2丁目1番41号 南海なんば第1ビル)
- 対象
- どなたでも
- 定員
- 各60名 (申込者多数の場合は抽選)
- 受講料
- 7,000円(全10回分) ※現金のほかキャッシュレス決済もご利用いただけます。
- 申込期間
- 2024年3月21日(木)【必着】
- 申込方法
「申込フォーム」から申し込みいただくか、「往復はがき」に
(1)ご希望の時間帯
(2)氏名(フリガナ)
(3)年齢
(4)郵便番号・住所
(5)電話番号
(6)この講座を知ったきっかけ
をご記入の上、次の宛先までお申し込みください。(注意)ご希望の時間帯は「午前の部」、「午後の部」、「どちらでもよい」のいずれかを必ずご記入ください。
(注意)受講の可否は4月3日(水)までに通知します。届かない場合は必ずお問い合わせください。- 上記申込フォーム
- 往復はがき
〒556-0012 大阪市浪速区敷津東2丁目1番41号 南海なんば第1ビル
大阪公立大学 社会連携課「宇治拾遺物語」係
(注意)返信用はがきは両面とも白紙でお送りください。
※お申し込み後にキャンセルする場合は電話、メールまたは下記の「公開講座申込キャンセル申請」フォームよりご連絡ください。
- お問い合わせ先
- 社会連携課 Tel 06-7656-5112 Fax 06-7656-5203
Eメール gr-shak-ext01[at]omu.ac.jp [at]の部分を@に変更してください。