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2023年度の上方文化講座は、近松門左衛門の300回忌にちなみ、近松作の『丹波与作待夜のこむろぶし』とその改作である『恋女房染分手綱』に取り組みました。講座は8月22日(火)~24日(木)の3日間、例年通り本学杉本キャンパス学術情報総合センター10階大会議室を会場に実施され、学生・市民あわせて約120名が参加、連日「危険な」と称されるほどの暑さが続く中、最後まで熱心に受講しました。
4年ぶりに会場に勢揃いした、竹本錣太夫、鶴澤清介、桐竹勘十郎の3師は、芸の奥義を存分に語ってくださるとともに、実演では「重の井子別れの段」を情感豊かに演じてくださいました。
授業内容は以下の通りです。
講師
文楽技芸員
竹本錣太夫(太夫) 鶴澤清介(三味線) 桐竹勘十郎(人形遣い)
本研究科教員
久堀 裕朗 (日本近世文学) 塚田 孝(日本近世史) 菅原 真弓(日本近世近代美術史) 海老根 剛 (表象文化論) 内丸 公平(英文学)
授業日程
○8月22日(火)
(1)文楽案内―近松門左衛門三百回忌に因んで―(久堀裕朗)
(2)『丹波与作待夜のこむろぶし』及び改作『恋女房染分手綱』解説(久堀裕朗)
(3)人形浄瑠璃に「新作」は必要か?― 昭和初年の新作論争が語ること―(海老根剛)
(4)『恋女房染分手綱』〔道中双六より重の井子別れの段〕講読①(久堀裕朗)
○8月23日(水)
(1)『恋女房染分手綱』〔道中双六より重の井子別れの段〕講読②(久堀裕朗)
(2)描かれた「恋女房染分手綱」(菅原真弓)
(3)『恋女房染分手綱』──太夫・三味線の芸(竹本錣太夫・鶴澤清介)
(4)『恋女房染分手綱』──太夫・三味線・人形の芸(竹本錣太夫・鶴澤清介・桐竹勘十郎)
○8月24日(木)
(1)文楽になったシェイクスピア―昭和31年の『ハムレット』(内丸公平)
(2)近世大坂の芝居町(塚田孝)
(3)桐竹勘十郎師に聞く──実演をまじえて(桐竹勘十郎)
(4)文楽の至芸──太夫・三味線・人形、三業一体の舞台(竹本錣太夫・鶴澤清介・桐竹勘十郎)
上方文化講座2023(チラシ) (4.1MB)