お知らせ

2024年11月12日

  • 一般

【イベント告知】研究集会「文学とナショナリズム」

研究集会「文学とナショナリズム」

【概要】
 〈ナショナリズム〉は、民族主義・国家主義・国民主義・国粋主義などと訳されますが、その定義は曖昧かつ複雑です。しかし、近代の国民国家の成立と深く関係していることだけは疑いえません。ネーション・ステートとしての日本が、資本主義世界システムに攻囲されながら、さまざまな制度を通して「単一」の「国民」を創り出してきたプロセスは、たんなる歴史の一断面ではなく、現在にまで影響を及ぼしています。そして、個人の身心に深く結びつく〈文学〉の領域もまた、さまざまなネーションの機制と絡み合い、共鳴してきました。明治期における「国民文学」の形成、昭和10年代の戦時下における国家と実存をめぐる言説、そしてグローバリズム・多言語空間を前提とした現代文学。それぞれの時代のなかで、ときに国民国家を補完し、ときに相対化してきた文学作品が、いまわれわれに問うものとはなにか。
 本研究集会では、分断と孤立が進行する現代社会のなかで、新たな包摂の論理に絡め取られないためにも、言語表象されたナショナリズムの諸相を探究し、田口律男氏(龍谷大学)をお招きしての基調講演をはじめ、その正負の両面を見つめ直す場を設けたいと思います。
 みなさまのふるってのご参加をお待ちしています。

【日時】2024年12月9日(月) 13:3016:30

【形式】対面開催

【会場】大阪公立大学杉本キャンパス 高原記念館学友ホール

【プログラム】
 ・ 基調講演:
田口 律男(龍谷大学経済学部 教授)
       「夏目漱石とハルビン事件―『門』の内と外―」
 ・ 研究報告1:山本 勇人(大阪公立大学大学院文学研究科 博士後期課程)
       「十五年戦争期の文学とナショナリズム」
 ・ 研究報告2:金 昇渊(大阪公立大学大学院文学研究科 特任助教)
       「一つの言語は一つの言語ではない──日本(語)文学の越え方」
 ・ 質疑応答/ディスカッション
 ※司会進行:木村 天使(佛教大学大学院文学研究科 博士後期課程)

【申し込み方法】
 参加を希望される方は、 こちらの申し込みフォームから、 必ず事前にお申し込みください(下記チラシのQRコードもご利用いただけます)。

【連絡・問い合わせ先】
 〒558-8585 大阪市住吉区杉本3-3-138
 大阪公立大学大学院文学研究科 文化構想学専攻 アジア文化学専修内
 研究集会「文学とナショナリズム」実行委員会
 hayato.mst1985[a t]gmail.com ([a t]は@に変換してください)

【チラシ】こちら(PDF)から閲覧可能です。

【主催】研究集会「文学とナショナリズム」実行委員会
【共催】大阪公立大学大学院文学研究科 文化構想学専攻 アジア文化学専修
   大阪公立大学大学院文学研究科 都市文化研究センター(UCRC)
【後援】龍谷大学社会科学研究所付属 安重根東洋平和研究センター