研究科長兼学部長挨拶
研究科長兼学部長挨拶
安定した成長のために
研究科長兼学部長 鶴田 大輔
新たに研究科長兼学部長に就任した鶴田大輔です。これまで、皮膚病態学教授を10年務めました。その間、病院長補佐および研究科長補佐を兼任しました。また、令和元年より国際交流および国際広報担当の特命副学長として全学レベルのグローバル化にまつわる仕事もさせていただきました。これらの経験を背景に、私は医学研究科および医学部のさらなる発展を目指します。前研究科長兼学部長の河田則文教授はこの4年間で精力的にさまざまな領域での改革を推し進められました。これらを基盤とし、私はそれを成熟させ、個々の構成員が成果を成し遂げやすい環境作りを第一かつ唯一の目標として掲げます。
まず、全体的な話として、教育・診療・研究の時間をこれまで以上に確保できる取り組みを行おうと思います。働き方改革により、業務と比較して時間の制約と戦わないといけなくなりました。時間に制約があるからと言って、われわれの最も大切にしないといけない教育・診療・研究を微塵も犠牲にすることはできません。このため、具体的な取り組みとして、会議の効率化、特に会議の統廃合を進め、開催頻度・所要時間・出席者も見直そうと考えております。次に、ダイバーシティを推進しようと考えております。女性教員・外国人教員の積極的雇用、クロスアポイント制度の整備を進めたいと考えております。これらにより、研究科全体の生産性向上と多様性の促進を行いたいと考えております。
各論としては、教育面では、「智・仁・勇」を有する医療人の育成を目指し、卒前教育ではさらなる水平垂直統合型授業の拡充やIT項目のカリキュラムへの組み込みを図りたいと考えます。また国際性の強化が今後の大阪公立大学のプレゼンスを上げるために必須であると考えております。入学試験において、国際バカロレアコースの導入検討を行います。さらに、卒前・卒後教育ともに英語講義・実習の充実、留学生の確保など、幅広い施策を展開したいと考えております。
研究面では、基礎研究と臨床研究の双方を強化し、国際競争力の高い研究体制の構築を目指します。インフラ整備、国際的な研究ネットワークの構築、外部資金の獲得増進など、研究支援の充実を図ります。特に若い世代が安心して新規研究に取り組める環境整備を進めたいと思っています。さらに、健康長寿医科学研究センター(仮称)の立ち上げによる新たな研究拠点の創出も計画しています。
国際化に関しては、国際共同研究の推進、多文化共生環境の構築、外国人教職員の採用体制の整備を進めます。これにより、国内外の研究者や学生が共に学び、研究を進める環境を整えます。
最後に、広報と大学ブランディングにおいては、ソーシャルメディアやホームページを通じた情報発信の強化、大阪公立大学の革新的なイメージの確立、地域社会との連携強化を進めます。
以上のことを着実に前に進めることにより、診療面で大学病院執行部と強固に連携し、研究科・学部ともに大学病院および関連病院の診療強化を側面から支援できる体制にしたいと思っています。また、これらの取り組みにより、医学研究科および医学部の国内外でのブランド価値の向上を目指します。以上、大阪公立大学医学部・医学研究科の安定した発展に寄与できればと考えております。ご指導のほど、お願い申し上げます。