MRSAは、methicillin-resistant Staphylococcus aureusの略で、文字通り、メチシリンに耐性を示す黄色ブドウ球菌ですが、メチシリンのみならず、多剤に耐性を示します。MRSAの「M」が、multi-drugの「M」であると勘違いされることもあるほどです。 MRSAは、日本で最も多い耐性菌として、臨床的に重要であるばかりではなく、細菌学、抗菌薬、耐性機構を同時に学ぶ題材としても最適です。せっかくの機会ですので、細菌学について学んでいきましょう。