脳科学研究センター

基本情報

脳科学研究センター

センター長 井上 幸紀

◆脳科学研究センターの創設
2016年4月、組織改編により大阪市立大学大学院医学研究科に4つの研究センターが創設された。これは、これまで個別に行われがちであった基礎的・臨床的研究を、共通する新しい軸で融合することにより、人的・設備的・費用的資源を効率的に活用し、先進医学の発展に寄与するためである。
脳科学研究センターはそのひとつであり、これまで行ってきた老年医化学研究の活動実績をさらに発展させ、超高齢社会への具体的活動実績を求める社会的要請に応える先駆的組織として創設された。

◆関連分野
本センターは元脳神経科学講座を創設母体とし、以下の関連する基礎・臨床部門の横断的連携および基礎・臨床の融合により斬新な研究を行い顕著な成果の獲得を目指す。

<基礎部門>
 神経生理学、認知症病態学、公衆衛生学、運動生体医学、分子病理学
<臨床部門・他>
 脳神経外科学、神経内科学、神経精神医学、疲労医学、
 医薬品・食品効能評価センター、核医学、消化器内科学、放射線診断学・IVR学、
 小児科学、整形外科学、MedCity21

◆私達の使命
認知症疾患研究を中心としながら、様々な脳機能の解明とそれにかかわる様々な疾患の病態解明や治療法の確立を目指す。

photo-Koki_Inoue

 

場所
学舎 18階(元脳神経科学講座)
連絡先
TEL:06-6645-3821(井上教授室)、06-6645-3715(水関教授室)                    MAIL:kokii@med.osaka-cu.ac.jp
HP

 

活動内容

1.基礎研究部門

  • 脳の構造解析(神経回路解明、画像診断による解析)
  • 脳の情報処理機構の解析(電気生理学・光遺伝学による解析)
  • 認知症、脳梗塞、脳卒中等の予防法・治療法の開発
  • 再生医療

2.臨床研究部門

  • ビッグデータの集積・解明
  • 基礎研究の実践応用、先端医療の実現
  • 神経変性疾患としての認知症先端医療の開発
  • 「血管」に特化した研究(脳卒中・脳梗塞研究)
  • 精神疾病の研究と新たな治療法の開発
  • 脳を中心とした再生医療
  • 脳を中心としたロボット手術などの情報統合手術の開発

3.連携面

  • 大阪市立弘済院など医学・医療関連施設との共同研究
  • グローバルな社会問題に対する国際的共同研究
  • 脳科学研究における一般企業との産学連携

4.人材育成

  • 教育機関や保健福祉機関との連携による地域医療教育の統合

教育方針

学部教育

学部学生に対して最新の知識と研究技術、必要に応じて演習・実習を提供する。これにより傑出した人材の育成に努める。

臨床教育(研修医の育成)

教員、ポスドク、大学院学生などに対して、各々の専門性に関連した最新の知識と研究技術、必要に応じて演習・実習を提供する。これにより各人の専門性の強化に協力する。

研究指導

  • リサーチミーティング
  • 個別指導(適時)
  • 基礎研究・臨床研究セミナー(適時)
  • インド国立神経科学精神保健研究所(NIMHANS)などとの国際共同研究も可能
  • 各自の興味を優先しながら組織横断的、融合的な指導を心がける

研究について

概要

脳科学研究分野はその研究対象が広くまた内容も深いため、研究の焦点を絞り一定の成果を出すことを目指す。本センターの創立経緯および社会的要求から、当初は研究の主目標を認知症疾患対策におき、以下の研究を中心に行う。

  • 「家族性アルツハイマー病に関する縦断的観察コホート研究(DIAN-J研究)」(日本医療研究開発機構研究課題)の遂行
  • 「プレクリニカル期におけるアルツハイマー病に対する客観的画像診断・評価法の確立を目指す研究(AMEDプレクリニカル研究)」(日本医療研究開発機構研究課題)の遂行
  • 「認知症疾患修飾薬の大規模臨床研究を効率的に推進するための支援体制と被験者コホートの構築に関する研究(JDCS研究)」(日本医療研究開発機構研究課題)との連携
  • 「海馬体神経回路の細胞種・経路特異的な情報処理機構」(日本学術振興会科研費研究課題)の遂行
  • 健常者および脳疾患における、新規MRI技術(MR温度測定・位相画像)の応用および臨床データとの関係解析
  • 認知症の鑑別診断方法の確立:VSRAD, VBMを用いて
  • 精神障害のバイオマーカー探索研究(理化学研究所の共同研究)

センター長

センター長

井上 幸紀

(神経精神医学・教授 兼任)

副センター長

水関 健司

(神経生理学・教授 兼任)