感染症科学研究センター
基本情報
感染症科学研究センター
センター長 金子 明
◆背景と経緯
エボラ出血熱の世界的な拡大やデング熱の国内発生を受け、国内外の感染症の動向に対する注目度が高まり、感染症研究に対する期待や責任も上昇している。殊、西日本における最大の都市である大阪は、結核等の人口過密に起因する感染症や、輸入感染症等の海外との交通に付随した大都市固有の感染症の脅威にさらされている。大阪市立大学は、市民を守るための大学としての機能が期待されており、大阪市の発展を支える基盤としての責任も求められている。
以上の背景から、西日本の拠点となるべく「感染症科学研究センター」を設置し、診療科や各教室の垣根を超えて地域や地球規模課題に取り組み、都市における感染症対策のモデルとして、大阪市の発展を支えるとともに、大阪市立大学の国際化に貢献する。
◆組織体制
- 基本体制:研究領域別を縦軸に、アプローチ別・手法別を横軸にした縦横連携
⇒既存の枠組みや実績を有効に活用し、縦横に組み替える。 - 連携強化:医工連携、産官学連携、医療機関との連携、国際連携、学際連携の推進
- 医工・産官学連携:診断・治療に関する創薬など、大阪発の研究やものづくり
- 地方および国内の行政機関、医療機関との連携による都市型感染症への対応と公衆衛生の向上、感染症拠点としての存在感のアピール
- 国内外の連携拠点を活用したグローバルヘルスへの貢献
- 学際連携による多様・多彩な人材育成
- プロジェクト間連携:個別のプロジェクトは基本の体制の中に、立体的に構築し、プロジェクト間の連携の円滑化を図る
◆関連分野
<関連分野-基礎>
寄生虫学、細菌学、公衆衛生学
<関連分野-臨床・他>
臨床感染制御学、消化器内科学、呼吸器内科学、肝胆膵病態内科学、
皮膚病態学、血液腫瘍制御学、発達小児医学
◆使命
- 西日本における感染症の拠点
- 都市型感染症への対応と公衆衛生の向上
- 産官学連携による大阪発の研究と創薬・ものづくり
- グローバルヘルスへの貢献
- 領域を超えて活躍できる多様・多才な人材育成
- 場所
- 学舎 15階
- 連絡先
- TEL:06-6645-3760(金子明教授室)/06-6645-3761(寄生虫学医局)
MAIL:akira555@med.osaka-cu.ac.jp (金子明教授) - HP
活動内容
新たな感染症研究を展開し、診断・治療・予防法の開発、公衆衛生の向上、グローバルヘルスへの貢献、人材育成を行う
基礎研究
- 感染症病態の解明
- 感染症に関する創薬研究
社会医学研究
- 感染症予防に関する疫学研究
臨床研究
- 感染症診断・治療・予防法の確立
産・官・学連携他
- 公衆衛生向上に向けた医療機関・行政連携
- 新たな診断・治療・予防法開発に向けた産官学連携
- グローバルヘルスに貢献する国際的連携
- 学際連携による多様・多彩な人材育成
活動実績および予定
- 感染症科学研究センターの歩み
日時 | 内容 | 備考 |
---|---|---|
2016年4月1日(金) | 発足 |
―
|
2016年4月14日(木) 17:00~17:45 |
運営委員会(1) |
学舎15階 寄生虫学教室
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2016年7月13日(金) 16:00~17:00 |
運営委員会(2) |
学舎1階 応接室
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2016年7月21日(木) 16:30~19:00 |
脳科学研究センター・感染症科学研究センター発足記念合同セミナー |
医学部学舎6階 中講義室24 研究センター発足記念式を兼ねる、終了後懇親会
参考資料 |
2016年9月29日(木) 16:00~17:00 |
運営委員会(3) |
学舎15階 寄生虫学教室
|
2016年12月2日(金) 16:00~17:00 |
運営委員会(4) |
学舎15階 寄生虫学教室
|
2017年1月11日(水) 17:00~18:30 |
第2回感染症科学研究センターセミナー |
学舎1階 応接室
開催報告 |
2017年5月11日(木) 16:00~17:00 |
運営委員会(5) |
学舎15階 寄生虫学教室
|
2017年7月13日(木) 17:30~19:00 |
第3回感染症科学研究センターセミナー |
学舎1階 応接室
開催報告 |
2017年11月30日(木) 16:30~17:00 |
運営委員会(6) |
学舎15階 寄生虫学教室
|
2018年1月9日(火) 17:30~19:00 |
第4回感染症科学研究センターセミナー |
学舎4階 小講義室2
開催報告 |
2018年5月18日(金) 16:00~17:00 |
運営委員会(7) |
学舎15階 寄生虫学教室
|
感染症科学研究センター 業績
【2018年】
1 Ohfuji S, Deguchi M, Tachibana D, Koyama M, Takagi T, Yoshioka T, Urae A, Ito K, Kase T, Maeda A, Kondo K, Fukushima W, Hirota Y; Osaka Pregnant Women Influenza Study Group. Protective Effect of Maternal Influenza Vaccination on Influenza in Their Infants: A Prospective Cohort Study. J Infect Dis. 2018 Mar 5;217(6):878-886.
2 Katayama B, Ozawa T, Morimoto K, Awazu K, Ito N, Honda N, Oiso N, Tsuruta D . Enhanced sterilization and healing of cutaneous pseudomonas infection using 5-aminolevulinic acid as a photosensitizer with 410-nm LED light. J Dermatol Sci. 2018 Mar 5. pii: S0923-1811(17)30770-3.
3 Kaneko Y, Oinuma KI, Terachi T, Arimura Y, Niki M, Yamada K, Kakeya H, Mizutani T. Treatment of Intestinal Mycosis Caused by a Simultaneous Infection with Lichtheimia ramosa and Aspergillus calidoustus. Intern Med. 2018 Mar 9. doi: 10.2169/internalmedicine.0254-17. [Epub ahead of print].
【2017年】
1 Sato K, Oinuma KI, Niki M, Yamagoe S, Miyazaki Y, Asai K, Yamada K, Hirata K, Kaneko Y, Kakeya H. Identification of a Novel Rhizopus-specific Antigen by Screening with a Signal Sequence Trap and Evaluation as a Possible Diagnostic Marker of Mucormycosis. Med Mycol. 2017 Oct 1;55(7):713-719.
2 Ohfuji S, Kobayashi M, Ide Y, Egawa Y, Saito T, Kondo K, Ito K, Kase T, Maeda A, Fukushima W, Hirota Y. Key points in evaluating immunogenicity of pandemic influenza vaccines: A lesson from immunogenicity studies of influenza A(H1N1)pdm09 vaccine. Vaccine. 2017 Sep 18;35(39):5303-5308.
3 Fukushima W, Hirota Y. Basic principles of test-negative design in evaluating influenza vaccine. Vaccine. 2017 Aug 24;35(36):4796-4800.
4 Fukushima W, Ozasa K, Okumura A, Mori M, Hosoya M, Nakano T, Tanabe T, Yamaguchi N, Suzuki H, Mori M, Hatayama H, Ochiai H, Kondo K, Ito K, Ohfuji S, Nakamura Y, Hirota Y. Oseltamivir use and severe abnormal behavior in Japanese children and adolescents with influenza: Is a self controlled case series study applicable?. Vaccine. 2017 Aug 24;35(36):4817-4824
【2016年】
1 Oinuma KI, Suzuki M, Sato K, Nakaie K, Niki M, Takizawa E, Niki M, Shibayama K, Yamada K, Kakeya H, Kaneko Y. Genome Sequence of an Acinetobacter baumannii Strain Carrying Three Acquired Carbapenemase Genes. Genome Announc. 2016 Nov 17;4(6). pii: e01290-16.
主な取り組み
概要
都市型感染症対策プロジェクト
①医療・行政機関との連携による効果的な結核対策の確立
②肝炎に対する新規治療薬開発
③ワクチンの有効性・安全性研究
④予防接種施策に関連した疾病負担評価
熱帯感染症プロジェクト
①熱帯アフリカにおけるマラリア撲滅戦略の開発
医療関連創薬プロジェクト
①光力学療法の応用
②難診断性真菌感染症の診断法の開発と応用
③新規抗菌薬の応用
④人材育成プログラムの確立
センター長
センター長 |
金子 明 (寄生虫学 教授 兼任) |
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副センター長 |
掛屋 弘 (臨床感染制御学 教授 兼任) |
参考写真