食道ESD後の異時性異所性再発病変発見に対するサーベイランス;至適な内視鏡検査間隔の検討
疫学(臨床)研究実施についてのお知らせ
大阪市立大学大学院医学研究科
消化器内科学
研究課題名
食道ESD後の異時性異所性再発病変発見に対するサーベイランス;至適な内視鏡検査間隔の検討
研究期間
倫理委員会承認後 ~ 2018年12月31日
研究の意義・目的
食道扁平上皮癌は進行すると予後不良ですが、早期に発見された場合には侵襲性の低い内視鏡下粘膜下層剥離術(Endoscopic submucosal dissection:ESD)により根治が期待でき、予後も良好といわれています。しかし、食道扁平上皮癌はその発生要因(アルコールが強く関与する)から、時間をおいて別の部位に再発をきたしやすいことが知られています。このため、ESD後の定期的な内視鏡検査による経過観察が重要と考えますが、その方法、間隔についてはどのくらいがよいか明らかではなく、定まってはいません。このため、今回、食道癌ESD後の異時性異所性食道癌を内視鏡切除可能な早期の段階で発見できる至適な内視鏡検査間隔を明らかにすることを目的としてこの検討を行います。
ESD後の適切なサーベイランス間隔を明らかにすることにより、異時性異所性食道癌を早期に発見し、内視鏡治療で根治的に治療することが可能となるものと考えます。侵襲性の高い外科手術や放射線化学療法を避けることが考えられ、患者さんの負担の軽減に綱がモノと考えます。また、これに伴って、入院期間の短縮、医療費の削減などに寄与するものと考えます。
研究の方法
当院で表在型扁平上皮癌に対してESDを施行した患者で3年以上経過の追えた患者のうち、その後上部消化管内視鏡検査によるサーベイランスを行った患者を対象とし、ESD後に追加外科手術を行った患者を除外します。
すべての上部消化管内視鏡検査の間隔について電子カルテ、データベースから調査し、異時性異所性再発の有無に寄与した可能性のあるその他のリスク因子と併せてCox比例ハザードモデルという統計法により検討します。
研究組織
研究代表者
永見康明
本研究に関する問い合わせ先
研究責任者 永見康明
住所 545-8585 大阪市阿倍野区旭町1-4-3
電話 06-6645-2316、17 FAX 06-6645-3813
E-mail
gi-endoscopy@med.osaka-cu.ac.jp