教員

教授 細田 泰子

主な研究テーマ
  • 臨床判断と学習環境デザインに関する研究
  • 看護師のコンピテンシーに関する研究
  • メタ認知とインストラクショナルデザインに関する研究

 現代社会の変化を背景に看護の対象や療養の場が多様化するなかで、看護師には適切な推論に基づく臨床判断が求められています。看護学習者が臨床判断能力を培うには、臨床の実践共同体における学びを支援する教育指導者の役割は重要となります。教育指導者の育成において、国際的かつ地域的な視座から臨床教育のあり方を検討し、つながりを創発するノットワーキングの活動に焦点をあてた研究を行っています。教育指導者が組織あるいは個人の活動を通して培ってきたナレッジをもとに、看護学習者の臨床判断を開拓する評価と臨床学習環境をデザインすることを支える教育プログラムの開発に取り組んでいます。

主な研究業績
  • 細田泰子, 勝山愛, 金山悠, 北島洋子, 根岸まゆみ, 片山由加里, 土肥美子 (2023).教育指導者による看護学習者の臨床判断能力の評価と支援の必要性―測定用具の信頼性・妥当性の検討―. 日本医学看護学教育学会誌, 31(3), 21-30.
  • 細田泰子 (2021). 臨地実習の基本的な考え方(宮地緑, 細田泰子), 臨地実習のすすめ方(宮地緑, 細田泰子), 基礎看護学(細田泰子, 川北敬美). 松木光子(), 宮地緑() 看護学臨地実習ハンドブック―基本的考え方とすすめ方― 第6(1-74), 金芳堂.
  • Hosoda, Y. (2018). In search of the ideal clinical learning environment. Reflections on Nursing Leadership.

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講師 勝山 愛

主な研究テーマ
  • 新人期看護師の主体性に影響を与えた職場における経験
  • 新人看護師の学習活動におけるエンゲージメント測定尺度の開発
  • 新人看護師の学習活動におけるエンゲージメントの関連要因の検討

 学習は、学習成果に基づく評価に依存するのではなく、教育・学習のプロセスを重視することが求められています。そのため、看護師を対象とした継続教育においても、効果的に学習成果を得るには学習への意欲的な取り組みが重要な要素であると考えます。学習活動への意欲的な取り組みを示すと言われているエンゲージメントに着目し、主体感覚をもって看護実践や自己研鑽に取り組めるような学習環境や支援の検討に関する研究を行っています。これまでの研究において、新人看護師の学習活動におけるエンゲージメントの実際を明らかにし、測定尺度の開発を行いました。現在は、教育支援モデルの構築に取り組んでいます。

主な研究業績
  • 勝山愛,細田泰子,紙野雪香(2019). 新人期看護師の主体性にかかわる職場における経験. 日本看護研究学会雑誌, 42(2), pp.175-183.
  • 勝山愛,細田泰子(2021). 新人看護師の学習活動におけるエンゲージメント.日本看護学教育学会誌,31(1).
  • Katsuyama,A.&Hosoda,Y.(2020). Evaluating the Content Validity of the Scale of Engagement in Learning Activities of Newly Graduated Nurses. Japanese Journal of International Nursing Care Research, 19(2), pp.19-26.

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特任准教授 古川 亜衣美

主な研究テーマ
  • 新人期看護師の技能習得・看護実践能力習得に関する研究
  • 新人期看護師のメンタリングに関する研究
  • 看護学生のクリティカルシンキングや看護実践能力に関する研究

 医療の高度化や在院日数の短縮化、医療安全に対する意識の高まりなど国民のニーズの 変化を背景に、臨床現場で必要とされる臨床実践能力と、看護基礎教育で修得する看護実践能力との間には乖離が生じ、その乖離が新人看護職員の離職の一因であると指摘されています。卒後の3年間という新人期のステージで支援すること、新人期看護師の早期離職問題や人材育成に関心をもち、主に臨床現場での継続教育について研究しており、尺度開発や職場における学習理論モデルの検証に取り組んでいます。

主な研究業績
  • 古川亜衣美,細田泰子(2022).新人期看護師におけるメンタリング機能の検討.日本看護学教育学会誌.32(1)13-25.
  • 鈴木亜衣美,細田泰子,片山由加里(2015).看護学生のクリティカルシンキングが看護実践力へ及ぼす影響.大阪府立大学看護学部紀要.2113-20
  • 鈴木亜衣美,細田泰子(2014).救急領域に勤務する新人期看護師の技能習得に影響を及ぼす経験-実践共同体における相互作用に焦点をあてて-.日本看護研究学会雑誌,37(2),1-11

客員准教授 水引 智央

主な研究テーマ
  • 新人期看護師の多重課題遂行におけるセルフモニタリングの変容
  • 新人レベルにある看護師の多重課題におけるセルフモニタリング測定尺度の開発
  • 新人レベルにある看護師の多重課題におけるセルフモニタリングが及ぼす影響の探索

 臨床現場では日常的に多重課題に遭遇しています。多重課題は似たような状況であっても、対象の状態や病棟スタッフのメンバー構成、勤務している時間帯などにより対応方法が異なるため、柔軟な対応が求められます。そこで、自分の力量を客観的に捉えるセルフモニタリングの観点から、多重課題の実践力の向上を目指した研究を行っています。これまでに、12年目の新人レベルにある看護師の多重課題におけるセルフモニタリングを測定する尺度を開発し、セルフモニタリングが及ぼす影響について明らかにしました。現在は、多重課題に対応するための思考を育てる教育支援に関する研究に取り組んでいます。

主な研究業績
  • 水引智央,紙野雪香,細田泰子(2021). 多重課題に対応するための思考力を育てる(1) 看護実践におけるセルフモニタリングの役割, 看護実践の科学46(8), 50-54.
  • 水引智央,細田泰子,紙野雪香(2021). 新人期看護師の多重課題遂行におけるセルフモニタリングの変容, 日本看護学教育学会誌31(1), 69-82.
  • 水引智央,細田泰子,紙野雪香(2022).看護実践と学習を結ぶセルフモニタリング支援, 看護展望47(6), 78-83.