研究科長/学部長挨拶
研究科長/学部長挨拶
研究科長/学部長 寺北 明久
重要かつ多様な自然科学分野をカバー
理学とは、数学を含む自然科学の謎を解き明かす学問分野です。大阪公立大学理学部の入学定員は299名と日本有数の規模で、数学、物理学、化学、生物学、地球学、生物化学の6学科からなり、重要かつ多様な自然科学分野をカバーしています。
本理学部では、4年生になると卒業研究を行います。卒業研究では、一人一人が、自身の興味ある研究分野の「世界中で誰も答えを知らない謎」に取り組むことになります。1つの謎を解き明かすと、そこにはまた新たな謎が待ち受けます。1つ1つの謎を丁寧に解き明かすことにより、自然科学の理解が深まり、自然科学が発展していきます。たとえ小さくても謎を1つ解き明かすことができると、大きな喜びと達成感を感じるに違いありません(私は感じてきました)。誰も答えを知らない謎を初めて解き明かすことは、自然科学の醍醐味とも言えます。
世界初に、私たちとともに挑戦しましょう
本理学部では、面白い自然科学の謎に取り組めるように、それぞれの分野の第一線で活躍している教員が、皆さんの教育を担い、研究の指導を行います。また、21世紀科学研究センター、数学研究所、南部陽一郎物理学研究所、附属植物園などの本学附属研究所や施設も充実しており、皆さんが高度な知識を身に付け、最先端の研究を行える体制が整っています。
理学は私たちに直接役立つ学問ではない、という誤解を耳にすることがあります。理学あるいは自然科学と対比した学問領域として、応用科学が挙げられます。応用科学は、自然科学での発見を私たちに直接役に立つ形にする学問と捉えることができます。しかし、自然科学における発見や解明が無ければ応用科学は成り立たず、決して発展しません。一方で、応用科学の進歩によりできた測定機器などにより、自然科学も大きく前進します。つまり、自然科学(理学)と応用科学は私たちにとっては両翼、両輪と言えます。また、理学を学び、研究する過程で修得した論理的思考や問題解決力は、将来社会で遭遇する困難や問題を解決する際には、不可欠なものとなるでしょう。その点からも理学を学び、自然科学の真理を探究することに、大きな意義があると言えます。
ぜひ、大阪公立大学理学部で、自然科学の謎・不思議を解き明かす、「世界初」に、私たちとともに挑戦しましょう。