機能化学研究室
平成8(1996)年4月に前身の大阪市立大学に発足した研究室です。
「希土類」・「マクロサイクル」・「キラリティー」をキーワードとして、無機化学を基礎に従来の枠を越えたサイエンスの開拓を志しています。
主な研究テーマは、天然系を凌ぐ機能性を持った超分子や分子システムを『化学的に』創生することで、現在は
1)人工分子認識システムの開発--金属イオンの配位特性を活用した分子認識システムの創成:アミノ酸の光学異性体を認識する金属錯体、微量生体物質の高感度検出、水溶性基質の分析・定量など。
2)機能性超分子系の開発--キラリティー集積体の構築:錯体キラリティーの連動や規則性をもった配列をもつ多核錯体・自己集合体・MOFなどの開発、水溶液中での自己会合を利用したナノ構造体の構築など。
3)希土類化学の新展開--硫黄やリンなどの典型元素化学と希土類元素を組み合わせた反応系の構築など。
を中心に、新しい可能性の探索を中心に研究を行っています。
研究には物理化学的な測定や計算化学など幅広い方法論を取り入れています。 教育面では、しっかりとした化合物合成の能力を身につけることに重点を置き、時間を有効に使い集中して研究が行えるよう環境を整えています。