例外型単純リー群 G2 はケーリー代数の積を保つ自己同型群であり、
6 次元単位球面 S6 上の SU(3)-束となる。
一般に主束は、 cocycle construction により、局所自明化の族を与え、
その間の貼り合わせ条件を記述することで可微分多様体として再構成される。
本講演では、cocycle construction を用いた S6 上の非自明な SU(3)-束として
G2 の大域的実現について説明する。
また、この実現から張り合わせ条件を変更することによって
G2 の変形が得られることが期待される。
前半では、2次元球面 S2 上の Hopf fibration を例として、
Sp(1) の cocycle construction について説明し、
Hilzebruch 曲面との関連を紹介する。
S2 上の( 3 次元ユークリッド空間の外積による)複素構造は、
S6 上のケーリー代数の外積による概複素構造に自然に拡張されることに着目し、
後半では、 S6 上の SU(3)-frame field の構成法と
G2 の cocycle construction について紹介する。
講演内容は橋本英哉氏との共同研究に基づくものである。
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