集中講義

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集中講義(2024年度)

科目名 数理構造論特別講義A(杉本)【後半】
日程 2025年1月14日(火)4・5限
2025年1月15日(水)〜1月17日(金)3・4限
談話会:無)
講演者(所属) 田中 公(東京大学)
タイトル 非特異3次元ファノ多様体の分類
場所 理学部F棟4階 F415中講究室(杉本キャンパス)
講義内容 本集中講義では、非特異3次元ファノ多様体の分類について初学者向けに概説する。定義体は標数ゼロであることを仮定するが、可能な限り正標数でも通用する形で説明する。

 

科目名 数理構造論特別講義A(杉本)【前半】
日程 2024年11月11日(月)4・5限
2024年11月12日(火)3・4限
2024年11月18日(月)4・5限
2024年11月19日(火)3限
談話会:無)
講演者(所属) 榎園 誠(東京大学)
タイトル ファイバー曲面のスロープ不等式と曲線のモジュライ
場所 理学部E棟4階 E408大講究室(杉本キャンパス)
講義内容 ファイバー曲面とは、非特異射影代数曲面から非特異代数曲線への連結ファイバーを持つ全射のことである。ファイバー曲面のいくつかの数値的不変量の間の不等式 (スロープ不等式) は、元々は代数曲面の分類問題から発展した研究であり、現在では函数体上の代数曲線の有理点に関する問題やレフシェッツ束のトポロジーなど様々なトピックと関係している。また、ファイバー曲面を代数曲線の族とみることにより、モジュライ写像を介して曲線のモジュライの研究と関連付けることができる。 本講義の前半では、代数的スタックの基本事項を、曲線のモジュライスタックを念頭において紹介する。本講義の後半では、安定曲線よりもさらに特異な曲線もパラメトライズするモジュライスタックを導入し、その上で交点理論を展開する。さらに半安定還元定理や特異ファイバーのモース化などを考えることにより、ファイバー曲面の様々なスロープ不等式が得られることを説明する。

講演資料

 

科目名 幾何構造論特別講義A(杉本)
日程 2024年7月8日(月)〜7月12日(金) 3・4限
談話会:有)
講演者(所属) 糟谷 久矢(大阪大学)
タイトル 非可換Hodge理論入門
場所 理学部E棟4階 E408大講究室(杉本キャンパス)
講義内容 コンパクトな多様体がケーラー構造を持つとき, そのコホモロジーには”Hodge構造”と呼ばれる空間の複素構造(+シンプレクティック構造)を反映した構造が定まる. コホモロジーとは空間を可換化した情報と考えることができ, 通常のHodge理論はそこへの幾何構造の反映をとらえる理論であると言える. 非可換Hodge理論は空間の非可換な情報において幾何構造の反映をとらえるものである. 本講義では空間の非可換な情報として基本群(位相空間から定まる非可換群)における非可換Hodge理論を考える. 特にHitchin, Corlette, Simpsonにより確立された平坦束とHiggs束の対応(非可換Hodge対応)について解説する.