【研究会】「宇宙線学」の共創:宇宙線でつなぐ天体と生命の共進化の多角的探究

2024年5月9日(木)-5月11日(土)

大阪公立大学 杉本キャンパス 理学部G棟 サイエンスホール

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概要

138億年前に宇宙がはじまり、太陽、地球、生命、そして私たち人類が誕生した。

本研究会では、それらすべての発生と進化に密接に関連している「宇宙線」の影響を紐解き、天体と生命の共進化における新たな世界観を構築することを目指す。

基礎学問としての物理学、生命学、物質化学における宇宙線でつながる境界研究領域を構想し、気候学や考古学、防災・医療分野への社会実装、そして教育・アウトリーチという幅広い文理融合型の学際研究からなる「宇宙線学」の共創について、現段階でのアイディアと理論・実験の両輪で駆動する研究体制についての構想を共有し、自由闊達に議論する。

また本研究会では、現在およびこれまでの文部科学省学術調査官らとともに、科学研究費助成事業の制度における今後の課題や改善点についての意見を集約する。

世話人(50音順)

一方井 祐子、大平 豊、櫻井 駿介、さこ 隆志、佐野 栄俊、申 興秀、廣島 渚、藤井 俊博、藤井 悠里、松本 徹、矢島 秀伸

タイムテーブル

5月9日(木) 1日目

受付

12:00~13:25



13:25~13:30 はじめに 【藤井俊博】 pdf (2.3MB)



Cosmic ray Detection [D01]佐野栄俊】  [D02]さこ隆志】

13:30~15:30

多波長時空間解析で挑む銀河宇宙線の起源 【佐野栄俊】

観測と反応計算で明らかにする全宇宙線の空間分布 【さこ隆志】

議論

次世代MeVガンマ線観測で拓く宇宙線研究の新展開 【岡知彦

パルサー星雲 HESS J1849−000 における PeV 宇宙線の加速 【加藤勢】

宇宙線で結ぶ銀河と宇宙磁場 【樋口諒



コーヒーブレイク、休憩

15:30~16:00



Cosmic ray Biology [B01]矢島秀伸】

16:00~17:00

シミュレーションと宇宙線観測、実験の融合で挑む生命の起源 【矢島秀伸】

アミノ酸ホモキラリティ起源についての理論探究 【庄司光男】

素粒子の弱い相互作用と生体分子のホモキラリティ 【瀬波大土

短鎖DNAの集合とその機能 【田仲真紀子】



Cosmic ray Biology [B02]渡邉翼】

17:00~18:00

宇宙線実験場の創成と 宇宙線のある生活を見据えた生態系影響の共創的解析 【渡邉翼】



18:00~18:12 Super-Kamiokande検出器を用いた宇宙線ミューオンの電荷比と偏極の測定結果中野佑樹】

18:12~18:24 ミュオンのスピン偏極と有機分子の光学活性発現との関連高橋淳一】



議論

18:36~19:00



懇親会

19:30~



5月10日(金) 2日目

Cosmic ray Application [A01]廣島渚】

10:00~10:12 XRISM衛星で観る宇宙形成の姿 【山田智史】

10:12~11:00

Cosmic ray Applicationの研究構想 【廣島渚】

天然白雲母を用いた銀河系スケールの暗黒物質探索 【廣瀬重信】

超伝導検出器を用いた軽い暗黒物質探索 【服部香里



11:00~11:12 ダークマター、X線、物質反物質非対称とDNAホモキラリティの起源の新理論 【殷文

11:12~11:24 生命起源における宇宙線・太陽エネルギー粒子の役割 【小林憲正

11:24~11:36 地球史における地磁気変動と宇宙線と生命活動 【小田啓邦

11:36~11:48 原始惑星系円盤の構造・星雲遭遇による大量絶滅 宇宙線学からのアプローチ 【二村徳宏

11:48~12:00 宇宙農業の効率化に向けた擬似的微小重力下における植物生育 【中島周作



昼休み

12:00~13:30



Cosmic ray Chemistry [C01]藤井悠里】

13:30~14:30

銀河(系)・原始惑星系円盤における 宇宙線的観点での「ハビタブルゾーン」の理解 【藤井悠里】

銀河における水・有機分子の分布への宇宙線の影響 【野村英子】

原始星天体・原始惑星系円盤の物理・化学構造進化と宇宙線電離 【野津翔太



Cosmic ray Geology [G01]松本徹】

14:30~15:30

太陽系天体の表層で進⾏する 固体の変成と進化 【松本徹】

⽉探査と物理学・天⽂学の融合 → MoMoTarO計画 【辻直希】



コーヒーブレイク、休憩

15:30~16:00



Cosmic ray Education [E01]一方井祐子】

16:00~17:00

宇宙線研究を社会にひらく 【一方井祐子】

CMOSカメライメージセンサーを使った宇宙線観測鷹野和紀子】

中高生の宇宙線ネットワーク「加速キッチン」田中香津生】

教育とアウトリーチのための低コスト宇宙線検出器 OSECHIの開発と活用中森健之】

市民と創る雷研究「雷雲プロジェクト」一方井祐子】

ミュオグラフィの古墳への応用とアートへの展開林武文・角谷賢二】



17:00~17:12 地球バウショックにおける高エネルギー粒子加速大塚史子】

17:12~17:24 パーカースパイラル磁場を持つ星風中を膨張する超新星残骸における宇宙線の最高エネルギー上島翔真

17:24~17:36 宇宙線による電離を考慮した星・原始惑星円盤形成・進化シミューレーション西尾恵里花

17:36~17:48 宇宙線の宇宙大規模構造に対する影響とそのマルチメッセンジャー探査井上進



議論

18:00~18:30



5月11日(土) 3日目

Cosmic ray Foundation [F01]大平豊】

10:00~11:00

宇宙線の加速と物質との相互作用、磁場 【大平豊】

天の川銀河進化史の説明:​宇宙線が駆動する銀河風の重要性について 【霜田治朗】



Cosmic ray Foundation [F02]信川久実子】

11:00~12:00

宇宙線観測の民主化「研究者みんなに、宇宙線観測を」 【信川久実子】

小型空気シャワー望遠鏡の提案 【櫻井駿介】



12:00~12:12 真空紫外円偏光照射による有機分子の光学活性発現 【小林政弘】

12:12~12:24 A new angle to lepton flavor violation with Subaru measurements 【山中真人



12:24~12:30  おわりに藤井俊博】 pdf (2MB)

連絡先

Heungsu SHIN (hshin_at_omu.ac.jp)

Shunsuke SAKURAI (ssakurai_at_omu.ac.jp)

Toshihiro FUJII (toshi_at_omu.ac.jp)

_at_を@に読み替えてください。