お知らせ（News & Topics）

杉本キャンパス・研究サポートセンターにおいて、「学振特別研究員 採用までのプロセス」と題して、第４回（3/19）に理系、第5回（3/26）に文系のワークショップを開催しました。
　

第4回では、農学研究科 応用生物科学専攻　細胞分子生物学研究室 後期課程に在籍され、現在、次世代プログラム生であり、令和7年度学振特別研究員に内定されている松本朋子さんに講演いただきました。

「学振採択までの業績づくりについて」、「不採択を振り返る」、「採択を振り返る」に分けてお話くださり、「学振採択までの業績づくりについて」では、地道に学会へ参加しながら論文執筆したことや、積極的に賞へ応募したことなどをお話しくださいました。

「不採択を振り返る」では、申請書類の項目に沿って、何を特筆するべきであったかなど自問自答した内容を丁寧にお話しくださいました。また、本学の次世代研究者挑戦的研究プログラムへの応募や、研究支援施策である申請書アドバイス支援制度、メンター制度などを活用したことについてもお話しいただき、「採択を振り返る」では、採択されるまでの活動（スケジュール）に加え、どのようなことを意識して申請書の作成に取り組んだかなどを具体的にお話しくださいました。

第５回では、文学研究科 哲学歴史専攻（日本史学専修） 前期課程に在籍され、令和7年度学振特別研究員に内定されている篠原七彩さんと、同研究科、同専攻(同専修)の後期課程に在籍され、現在、学振特別研究員のESTRADA REES CARLOSさんに講演いただきました。

篠原七彩さんは、－「自分史」を振りかえる－というテーマで、研究を進める中で、思うように進まない焦りや修論へのプレッシャーを感じる日々を過ごしたこと、先生方に相談する中で、学振特別研究員に応募することで研究の見通しをつけることを決心されたことなどをお話くださいました。

申請書を作成するにあたり、これまでに行ってきた研究や研究史整理の成果を自分の中で明瞭にすべく、何度も研究の振り返り（書き出し）、到達点の確認を行い、今後の研究の筋道つくりに役立てたことや、研究遂行力や目指す研究者像を考えるために、高校生時代、大学生時代においての経験を振り返り（書き出し）、関心ごとの繋がりを見つけだしたことで、やりたいこと、やるべきこと、自分らしさが明瞭になったことなどを丁寧にお話しくださいました。
ESTRADA REES CARLOSさんは、－公大で研究者を目指す－というテーマで、ご自身の経歴、工学部から歴史学部への転身、社会人（大阪での英語教師）から研究生への進む経緯、研究テーマ選定の経緯についてお話しくださいました。社会人時代にご自身のキャリアを考え、関心の深い日本史に進まれたことや、社会人から研究生を経て大学院進学までのプロセス、研究テーマを選定において苦慮した際に指導教員や先輩に相談したことなどを丁寧にお話しくださいました。

また、学振特別研究員の申請をきっかけに、これまでの研究活動を振り返り、テーマの位置付け、今後の研究の展開を見通す作業を行い、自分が目指す研究者像を探ることできたことや、「このように」(マニュアルに沿って)書くのではなく、自分なりに書くことを大切にしたことなどお話しくださいました。

第４回、第5回を通し、採否に関わらず、学振特別研究員や各種賞に応募することが、結果的にご自身の研究や、経験、行動を振り返る機会となったことが伺える講演でした。

第４回_会場の様子

第５回_会場の様子

■2024年度 連続企画　： 『博士』のキャリア

本ワークショップは、変革の時代を迎え、時代を牽引する「博士」の役割が日に日に増大している昨今の環境下で活躍する先輩の話を伺い、進路に役立てることを目的とし、「キャリア」＝人生ととらえ、「博士」のキャリアを知る、考える、支援するという観点で構成した連続企画で、次世代研究者挑戦的研究プログラムの支援選抜学生や博士課程在籍者に限らず、博士課程進学を考えている院生、大学院進学を考えている学部生にも提供しています。

■問い合わせ先

研究推進課（杉本キャンパス）　研究推進担当

Tel：06-6605-3466　E-mail:gr-knky-support[at]omu.ac.jp　※[at]を＠に変更してください