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2018年1月17日
今期の連続講演会「教育のジェンダーポリティクス」全3回のレポートを、本学学生の三好令花さん(現代システム科学域3回生)が書いてくださいました。参加できなかった皆様にもご参照いただけるよう、ここに3回に分けて掲載させていただきます。
連続講演会第2回(11月11日開催)
『教育における「男子問題」の諸相』(講演:多賀太さん)についての報告・感想レポート
今回の講演会の内容の概要としては、
・「男子問題」の時代(「ジェンダー問題」をめぐる国際的潮流)
・欧米における「ジェンダーと教育」問題の転換
・アジア―男子の「学業不振」の実態と背景
・日本―「男子問題」の不在
・「男子問題」にどう向き合うか
の5つに分けられる。
以上のような内容について統計データを用いて説明されるとともに、多賀先生の意見や予想も述べられていた。今回の講演では、「男子問題」として何が語られているのか、それらの語りはどれだけ実態を反映したものなのか、なぜ今になって「男子問題」が注目されるようになったのか、「男子問題」をめぐる状況は国によってどう異なっているのか、今後教育においてジェンダー問題にどう向き合っていけばよいのか、などの問いについて考えていった。
現在、ジェンダー問題は「女子問題」から「男子問題」へとシフトしており、1990年代前半までは女性の不利な立場を解消しようという動きだったが、1990年代後半からは男子の方が不利を被っているとして、男子の問題を解決しようという動きにシフトしていった流れがある。
世界ではジェンダー問題は男子にとっても大事な問題であり、男子も被害の当事者だと認識されているが、日本ではまだまだ男子のジェンダー問題は意識されていないという現状がある。確かに日本はまだ男子優位な現状であるが、男性が被害を被っている事態は少なからずあるのに問題視されないという日本の危機感の低さは色々なものに影響が出ているのではないかと感じられた。教育現場は人間形成の基盤となるところなので、ジェンダー教育に対する教育現場での取り組みはより重視していく必要があると思われる。
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