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2024年4月1日
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卒業生の声/生命環境科学研究科 生体高分子機能学研究グループ 高林 美保路さん(株式会社資生堂 ブランド価値開発研究所)
※本記事は、大阪府立大学Webマガジン「ミチテイク・プラス」(2021年6月1日公開記事)から転載しています。掲載されている情報は公開当時のものです。
PROFILE
高林 美保路
- 株式会社資生堂 ブランド価値開発研究所
- 2019年3月 大阪府立大学 大学院生命環境科学研究科 博士前期課程 修了
生命機能化学課程(研究室で)取り組んだこと、現在の仕事に生かされていること
私は遺伝子に興味があるという漠然とした理由で、生命機能化学課程を選択しました。この課程では、興味のあった遺伝子工学や生化学以外にも、有機化学や微生物学など幅広い分野について学ぶことができました。
座学だけでなく、実験を通して実際の現象を見て学べる機会が多かったです。特に、両生類の解剖やラットの組織片を使った実験などは、高校の実験とは毛色が違っていたため、強く印象に残っています。
学部生の4年間で様々な分野を学ぶ中で、薬剤や命への興味が強くなっていたため、大学院では生体高分子機能学研究室に所属し、生体内で抗がん剤を輸送するドラッグデリバリーシステムについて研究しました。日本人の死因1位が癌であり、自分の研究が少しでも多くの人の役に立ってほしいという思いでこの研究テーマに取り組みました。
卒業後は、化粧品会社で多くの人々が手にする化粧品の開発に携わっています。研究職なので、実際にお客さまと接する機会はあまり多くないのですが、日ごろからお客さま視点を忘れずにものづくりをしています。大学院時代から研究内容こそ変わりましたが、“人の役に立つものを生み出したい”という志は今も変わらず、私の考え方のベースにあります。
学業以外の部分では、サークル、アルバイト、留学など興味のあることにはトライするようにしていました。合う合わないがあるので長続きしないものもありましたが、学びのない経験はありませんでした。様々なコミュニティを築き、多くの経験をすることで「多角的な考え方」や「支えとなる交友関係」、さらには「忍耐力」が得られました。これらは現在の仕事にも大いに活かせていますし、今後の人生で何をするにも私の強みになると感じています。
高校生へのメッセージ
大学生活では色んな事を経験してほしいです。チャレンジしてみたいと思っても、少し億劫に感じてしまうこともあるかもしれませんが、そんなときは誰かを誘ってみることをお勧めしたいです。
もしあなたがチャレンジすることに抵抗がなく、少し周りを見渡せるのなら、同じベクトルを持つ人に声をかけてみてほしいです。
みなさんが大学生活で世界を広げ、多くの繋がりを築けることを祈っております。
【寄稿:2021年3月】 ※所属は取材当時。