お知らせ
大阪公立大学と堀場製作所が包括連携協定を締結 ―産学官民の連携により未来社会へさらなる発展をめざす―
2024年3月6日
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大阪公立大学(運営法人本部:大阪市阿倍野区、学長:辰巳砂 昌弘)と株式会社堀場製作所(本社:京都市南区吉祥院宮ノ東町2、代表取締役社長:足立 正之/以下、堀場製作所)は、未来社会に貢献することを目的に2023年10月1日に包括連携協定を締結し、この度取り組みを本格化する運びとなりましたのでお知らせします。
日本最大の公立総合大学である大阪公立大学と、「はかる」技術を活かしてグローバルにビジネスを展開する堀場製作所は、研究・技術領域の親和性の高さなどから本協定の締結に至りました。
本協定においては、長期的な人材交流を軸に「1. 産学官民の『トライアングル連携』による社会実装」、「2. スマート社会の実現に向けた共創分析プラットフォームの構築」、「3. 高度な技術系人材の育成」の3本柱で取り組みます。両者の総合知を活かし、研究シーズを社会実装することで社会課題の解決を目指します。
また、2025年に竣工予定である大阪公立大学 中百舌鳥キャンパスのイノベーションアカデミー共創研究拠点(スマートエネルギー棟)のオープンイノベーションスペースを、大阪府立大学(大阪公立大学の前身)の元学長である、故・堀場信吉博士(注釈1)の名を冠した「堀場信吉スクエア」と命名することが決定しました。堀場 信吉博士は、堀場製作所の創業者 故・堀場 雅夫氏の父にあたり、両者には歴史的な深い縁(えにし)があります。
(左から)辰巳砂 昌弘学長、堀場製作所の堀場 厚代表取締役会長兼グループCEO
(左から)藤村 紀文副学長、辰巳砂 昌弘学長、堀場製作所の堀場 厚代表取締役会長兼グループCEO、堀場製作所の中村 博司コーポレートオフィサーCTO
包括連携協定の背景
大阪公立大学は、積極的な産学官民の連携を通じて研究シーズを社会実装し、地域の課題解決と未来社会の創造を目指す「イノベーションアカデミー事業」を新大学の発足に合わせて2022年より推進しています。また、大阪公立大学は大阪の発展を牽引する「知」の拠点であり、その中でも全固体電池をはじめとするエネルギー領域・半導体領域・ライフサイエンス領域などに卓越した研究力を持っています。
堀場製作所は、2024年2月に発表した新・中長期経営計画「MLMAP(注釈2)2028」で注力市場として3分野「エネルギー・環境」「バイオ・ヘルスケア」「先端材料・半導体」を掲げ、分析・計測ソリューションによるビジネスの拡大を加速させています。このように両者が強みとする研究・技術領域における親和性の高さから、両者の連携によってイノベーションを推進できると判断しました。
また、大阪府立大学の元学長である 故・堀場信吉博士は、堀場製作所の創業者 故・堀場雅夫氏の父にあたり、人を大切にする人材育成に対する強い想いが両者に受け継がれています。
包括連携協定の概要
本協定は人材交流を軸に以下の3本柱で取り組みます。
1. 産学官民の『トライアングル連携』による社会実装
大阪公立大学の技術シーズ、堀場製作所の分析・計測・制御技術、そしてプラットフォーマー(企業・地域行政)を組み合わせたトライアングル(三者)連携によって独創的なオープンイノベーションに取り組みます。両者がともに注力する「エネルギー・環境」「バイオ・ヘルスケア」「先端材料・半導体」分野において、双方が持つコネクションから新たなパートナーシップを構築し、社会実装を見据えた共同研究を行います。
2. スマート社会の実現に向けた共創分析プラットフォームの構築
スマート社会の実現に向け、トライアングル連携のプラットフォームとなる革新的な分析ラボを構築します。大阪公立大学のイノベーションアカデミー共創研究拠点(スマートエネルギー棟)内のOpen Labにおいて、分析・計測機器へのリモートアクセス、機器や技術員のリソース管理、複数拠点の分析・計測機器のデータ管理、またAIを活用したデータ解析ツールを統合管理する“共創分析プラットフォーム”を構築します。将来的には大阪公立大学のOpen LabとHORIBA(注釈3)が世界11拠点で提供する受託分析サービスを提供するラボ「Analytical Solution Plaza」、さらにはトライアングル連携のパートナーをネットワークでつなぎ、産学官民の連携によるイノベーションの共創をめざします。
3. 高度な技術系人材の育成
学生、若手研究員および従業員を対象に、両者間で長期インターシップや技術セミナーの実施、共同研究などを通じて高度な技術系人材育成を推進します。
また、大阪公立大学のOpen LabとHORIBAの分析ラボ「Analytical Solution Plaza」間で、共創分析プラットフォームを活用して分析・計測機器を共有し、分析技術エンジニアの双方の交流を深めます。大阪公立大学の若手研究者に分析・計測機器に関するトレーニングを行い、分析エキスパートを育成することで、多様なパートナーとの共創を加速させます。
なお、協定期間は3年間とし、長期的な視点で取り組み、期間終了後の継続を検討していきます。
両者トップによるコメント
大阪公立大学 学長 辰巳砂 昌弘
堀場製作所様と本学は、これまでにも様々なご縁に結ばれておりました。本学前身校のひとつ、浪速大学・大阪府立大学の学長を、堀場 厚会長の祖父である堀場信吉先生が務められていたこと。数多くの共同研究や多数の卒業生社員のご活躍。また「堀場雅夫賞」に多数の本学研究者を選定いただいていることなど、枚挙にいとまがありません。
この度の包括連携協定に伴う様々な取り組みにより、そのご縁はさらに発展していきます。同じ部屋、ひとつのラボの中で両組織の強みを活かして共創し、社会課題解決に向けたイノベーションを起こしていきたいと考えております。
堀場製作所 代表取締役 会長兼グループCEO 堀場 厚
大阪公立大学と堀場製作所が保有する、ほんまもん(注釈4)の技術と総合知を組み合わせ、社会課題を解決するイノベーションを創出していくことに大きな意義を感じています。双方の強みとコネクションを生かした新たなパートナーシップを構築し、トライアングル(3者)連携によって社会実装を加速させます。また、祖父である 故・堀場 信吉が浪速大学・大阪府立大学の学長を務めていたご縁もあり、先人の教育に対する想いを引き継ぐ強い意志で、本連携を通じた人材育成に取り組み、ともに成長してまいります。
解説
(注釈1)堀場信吉博士は、大阪公立大学の前身にあたる、浪速大学の学長(在任期間:1952年11月~1955年8月)と大阪府立大学創立時の学長(在任期間:1955年9月~1956年11月)を務められました。在任時は、産学連携を視野に経済学部の新設や、工学部・農学部の基盤づくりなどに邁進されました。
(注釈2)MLMAP(Mid-Long Term Management Plan)︓HORIBAグループでは中⻑期経営計画を「MLMAP」として推進しています。
(注釈3)堀場製作所および同社のグループ会社を含む総称。
(注釈4)“ほんまもん”とは、堀場製作所のこだわりであり、偽物ではないということを示す「本物」であることを超えて、時代をこえてもその価値が一流であり、人の心に触れて感動やひらめきを与え、揺るぎない信頼をもたらすもの。
関連リンク
大阪公立大学とHORIBA 縁が紡ぐ産学連携でイノベーション創出へ(HORIBA Talk)
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