お知らせ
理学研究科の松澤准教授が令和6年度科学技術分野の文部科学大臣表彰を受賞
2024年4月19日
- 受賞
- 理学研究科
- 研究
2024年4月9日に文部科学省から発表のあった令和6年度「文部科学大臣表彰」において、理学研究科 松澤 陽介准教授が「若手科学者賞」を受賞しました。
文部科学大臣表彰(科学技術分野)は、科学技術に関する研究開発、理解増進等において顕著な成果を収めた者について、その功績を讃えることにより、科学技術に携わる者の意欲の向上を図り、科学技術水準の向上に寄与することを目的としたものです。
松澤准教授のコメント
この度は、栄誉ある賞を賜り大変光栄に思います。学生時代にお世話になった先生方、共同研究者の皆さまへの感謝の気持ちを新たにしました。また、研究を続けてこられたのは、数学を共に追求する環境を形作ってくれた多くの友人たちのおかげでもあります。彼らにも深く感謝したいと思います。この受賞を励みに、さらなる研究活動を通じて学問の発展に寄与し、社会全体への貢献を目指して参りたいと思います。
受賞対象となった研究業績概要
〈業績名〉
ディオファントス幾何からの視点による数論力学系の研究
〈内容〉
数論力学系とは、代数多様体の自己写像を離散力学系とみなし、その数論的性質を研究する分野です。1次元代数多様体上の数論力学系は比較的よく理解されてきたと言えますが、高次元の数論力学系は近年活発に研究されているというものの未知の領域が多い分野です。
私は代数多様体とその自己有理写像のペアに対し、自己写像の繰り返し合成による有理点の軌道に沿った大域/局所高さ関数の漸近挙動を代数幾何的な手法を用いて研究してきました。特に川口Silverman予想、Dynamical Lang-Siegel問題、Zariski稠密軌道予想と呼ばれる問題に、射影幾何や極小モデル理論に由来する手法等を用いてアプローチし、部分的な解決を得るとともに新たな予想を提唱しました。
関連情報
令和6年度科学技術分野の文部科学大臣表彰受賞者等を決定しました(文部科学省Webサイト)
お問い合わせ先
大学院理学研究科
准教授 松澤 陽介(まつざわ ようすけ)
TEL:06-6605-2518(数学事務室)
E-mail:matsuzaway [at]omu.ac.jp
※[at]を@に変更してください。