お知らせ

株式会社AIBDラボを大学発ベンチャーとして認定

2024年7月17日

  • 産学官連携
  • 医学研究科
  • 研究

本学は株式会社AIBDラボを大阪公立大学発ベンチャー企業として認定しましたので、お知らせいたします。

株式会社AIBDラボは、指定難病の自己免疫性水疱症に特化した診断センターのベンチャー企業です。網羅的診断法で各種病型を確定診断して最適治療に貢献します。
自己免疫性水疱症は、高齢者に多く見られる疾患で、今後患者数の増加が予想されます。天疱瘡と類天疱瘡に大別され、皮膚のデスモソームとヘミデスモソームの各種の自己抗原に反応して抗体を作り、水疱ができる疾患です(図1)。その自己抗原の相違により約50種類に細かく分類され、疾患により治療法が異なるため、疾患の正確な診断が重要です。株式会社AIBDラボの代表者である、大阪公立大学医学研究科の橋本 隆特任教授は、長年に渡って自己免疫性水疱症の自己抗原を同定し、すべての自己免疫性水疱症を診断する検査システムを構築しました(表1)。このシステムを元に株式会社AIBDラボは、より簡便に自己免疫性水疱症疾患の網羅的診断ができるシステムを構築しました(表2)。このシステムを用いて検査を行う施設を設置し、迅速・的確な診断により、全ての自己免疫性水疱症患者を救い、世の中に貢献することを目的としています。

20240717_1

20240717_2

20240717_3

医学研究科皮膚病態学 橋本 隆特任教授のコメント

この度、私どもが設立しました、皮膚の希少難治性疾患である自己免疫性水疱症(天疱瘡・類天疱瘡群)の診断センターのスタートアップ企業(ベンチャー企業)である株式会社AIBDラボを、大阪公立大学発ベンチャー企業に認定していただきました。自己免疫性水疱症は、血中の皮膚に対する自己抗体により全身に水疱性皮疹を形成し、死に至ることもある重篤な疾患です。自己免疫性水疱症には多くの亜型があり、亜型ごとに治療法が異なるため、早期の正確な亜型の診断が適切な治療に重要です。私どもは、大阪公立大学医学研究科皮膚病態学教室などで、30年余にわたり、各種の自己免疫性水疱症疾患に関する多くの診断検査法を開発し、論文として世界に発信してまいりました。今後、私どもの株式会社AIBDラボでは、国内・国外の多くの患者さんについて、その血清を用いて網羅的な診断検査を行い、正確な診断を行い、患者さんの予後とQOLの改善に寄与したいと思います。現在、国内および国外の数施設と相談して、検査室ラボを設置するための準備作業を行っています。今後、実際に稼働に向けて全力で頑張る所存ですので、ご指導・ご支援のほどよろしくお願いいたします。

株式会社AIBDラボについて 

20240717_4

【本社所在地】
大阪市阿倍野区旭町1-4-3
大阪公立大学 医学部南館3-2号室
【代表者】
橋本 隆
電話番号:06-6646-6630 e-mail:hashyt[at]gmail.com [at]を@に変更してください。
【大学発ベンチャー企業認定日】
2024年3月22日

問い合わせ先

産学官民共創推進室
TEL:072-247-6102

該当するSDGs

  • SDGs03
  • SDGs09
  • SDGs10