お知らせ

前身校監事・名誉教授ら関係者が令和6年秋の叙勲を受章

2024年11月3日

  • 受賞

2024年11月3日、令和6年秋の叙勲受章者の発表があり、前身校名誉教授をはじめ多数の関係者が受章しました。心よりお祝い申し上げます。
※ご本人から掲載承諾を頂いた受章について記載しております。

瑞宝中綬章

生熊 長幸(いくま ながゆき)
大阪市立大学 名誉教授

受章コメント

秋の叙勲におきまして瑞宝中綬章をいただきまして、大変恐縮しているところでございます。これはひとえに伝統ある大阪市立大学・大阪公立大学のお陰によるものと思っております。 
私は、東北大学法学部助手として鈴木禄弥教授の下で研究を開始しました。鈴木禄弥教授は、東京大学特別研究生の後、大阪市立大学法学部に赴任されて12年間在職され、また、奥様の鈴木ハツヨ先生は、大阪市立大学法学部谷口知平教授の下で助手をされた関係で(その後東北学院大学法学部の教授)、お二人とも大阪市立大学とは関係の深い方でした。 
私は、民法の研究者として出発したのですが、岡山大学では、民事執行法という権利の実現に関する法律の担当者になった関係で、民法と民事執行法の交錯する領域の研究を主要なテーマとしてきました。その関係で、担保物権法および民事執行法の改正にも遭遇し、多くは批判的な立場から、幾多の論文を公表してきました。 
大阪市立大学法学部の自由な研究・教育環境の下で、仕事をさせていただくことができたことに心より感謝申し上げます。 
大阪公立大学の研究・教育のますますのご発展をお祈り申し上げます。 

略歴

1968年3月 東北大学 法学部法学科 卒業
1968年4月 東北大学 法学部助手                
1973年4月 岡山大学 法文学部講師
1975年4月 岡山大学 法文学部助教授
1980年4月 岡山大学 法学部助教授
1984年4月 岡山大学 法学部教授
1993年4月 大阪市立大学 法学部教授
1996年10月 岡山大学 名誉教授
1998年4月 大阪市立大学 法学部長
2001年6月 大阪市立大学より法学博士の学位授与
2007年4月 大阪市立大学 名誉教授
2007年4月 立命館大学 大学院法務研究科教授

専門分野:民法及び民事執行法学

業績

生熊名誉教授は、長きに亘り民法及び民事執行法学の教育・研究に努め、「執行妨害と短期賃貸借」(2000年)、「物上代位と収益執行」(2003年)、「即時取得の判例総合解説」(2003年)、「わかりやすい民事執行法・民事保全法〔第2版〕」(2012年)、「物権法〔第2版〕」(2021年)、「担保物権法〔第2版〕」(2018年)、「民法講義3 担保物権〔有斐閣大学叢書〕〔改訂版〕」(1980年)、「民法第3巻 債権総論・担保物権〔有斐閣新書〕〔改訂版〕」(1989年)、「民法Ⅱ――物権〔有斐閣Sシリーズ〕〔第5版〕」(2022年)、「令和3年改正民法 解説+全条文」(2021年)、「民事法学への挑戦と新たな構築」(2008年)のほか、現在に至るまで多くの論文等を発表するなど、多数の著作物を通じて研究成果を公表し、民法及び民事執行法学に関する学術研究分野の発展に貢献いたしました。

また、特に担保法に関する理論的研究を金融及び民事執行法制等の実践的側面を踏まえて進め、緻密な解釈論を展開し、立法作業にも貢献しました。これらの功績により、2003年に第10回全国銀行学術研究振興財団賞を受賞しています。学会活動としては、日本私法学会、日本民事訴訟法学会、日独法学会、日本土地法学会の各学会に所属し、特に日本私法学会では理事を務め、学術の振興に寄与いたしました。


瑞宝中綬章

久米 健次(くめ けんじ)
元奈良女子大学学長
(元 大阪府立大学 監事)


瑞宝小綬章

宮本 勝浩(みやもと かつひろ)
関西大学名誉教授
(大阪府立大学 名誉教授、1968年 大阪府立大学経済学部卒業)

受章コメント

このたび令和6年秋の叙勲において瑞宝小綬章を賜りましたが、これは大阪府立大学経済学部において学生時代、教員時代にお世話になった恩師、同僚、先輩、友人、ゼミの学生、大学院生、そして事務局や図書館員の方々のお蔭であると感謝いたしております。大阪府立大学では自由な雰囲気の中で、教育、研究に打ち込むことができました。最初は数学を用いた数理経済学の研究に集中し、60歳に近くなってからは産業連関表を用いた経済効果の分析に興味をもつようになりました。そして、地域の市民の方々との交流を深めて、大阪府立大学をアピールするために公開講座「関西経済論」や、難波での「社会人大学院」を開講しました。これらの新しい試みに、先生方や事務局の方々に大変ご尽力をいただきました。今後は新しくスタートした大阪公立大学のために微力ですが尽力する所存です。これからも相変わらぬご支援ご鞭撻のほどお願い申し上げます。

略歴

1968年3月31日 大阪府立大学経済学部卒業
1970年3月31日 大阪大学大学院経済学研究科修士課程修了
1970年8月31日 大阪大学大学院博士課程中途退学
1970年9月1日  大阪府立大学経済学部助手、1973年4月1日同講師、1976年9月1日同助教授、1991年9月1日同教授、1996年同学部長、2005年7月1日公立大学法人大阪府立大学副学長、2006年3月31日退職
2004年2月10日 神戸大学より経済学博士授与
2006年4月1日  関西大学大学院会計研究科教授、2012年3月31日退職、2012年4月1日関西大学大学院会計研究科特別契約教授、2015年3月31日退職、2015年4月1日関西大学非常勤講師、2020年3月31日退職
1982年8月1日~1983年1月31日 アメリカ合衆国インディアナ大学客員研究員
1983年2月1日~1983年7月31日 アメリカ合衆国ハーバード大学客員研究員
1992年11月 中国同済大学 客員教授
1993年5月  ロシア共和国極東国立商科大学 集中講義
1996年4月 ロシア共和国極東国立大学経済・経営科学アカデミー 集中講義
1996年9月  中国南京理工大学 集中講義
1998年10月 中国同済大学 顧問教授授与
2003年1月16日~2010年1月5日 財務省制度等審議会財政制度分科会臨時委員
2008年7月4日~2015年4月17日 総務省情報通信行政・郵政行政審議会委員
2020年1月24日 和歌山県文化功労賞
2021年12月9日 和歌山市文化賞

専門分野:理論経済学、経済効果分析

業績

Ⅰ.著書
1.『分権的経済計画と社会主義経済の理論』、大阪府立大学経済研究叢書、第44冊執筆、1976年3月。
2.『移行経済の理論』、中央経済社、2004年9月。
3.「『経済効果』ってなんだろう?」、中央経済社、2012年8月。

Ⅱ.分担執筆
1.『現代経済学概説』、和田貞夫編、第7章「経済体制」執筆、世界思想社、1977年4月。
2.『現在経済分析のフロンティア』、駄田井正・宮本勝浩編、第12章「変動為替のもとでの貿易不均衡」執筆、中央経済社、1992年9月。
他7冊。

Ⅲ.報告書
1.「財政制度分科会 海外調査報告書」、財務省、2009年6月。

Ⅳ.論文
1. “Trade Balance in the Floating Exchange-Rate System and IS-LM Framework: A Theoretical Analysis on the U.S.-Japan Imbalance and the Recommendable Policy-Mix”, ‘Asian Economic Journal’, Vol.5, No.2, July, 1991.
2. “Macroeconomic Policy and Ownership Structure in a Mixed Transition Economy”, Joint with Jinping Yu, Association for Comparative Economics Studies in USA, ‘Journal of Comparative Economics’, Vol.28, No.4, December, 2000.
3. “The Development of Private Enterprises and the Struggle for Existence of State-owned Enterprise in a Transition Economy”, Joint with Chi Han, ‘International Journal of Pure and Applied Mathematics’VoL.23,No.3,  March, 2004.
4.「阪神タイガース優勝の経済効果」、共著、田口順等ほか、『経済セミナー』、第611号、2005年12月。
他188論文。

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