
お知らせ
医学研究科の植田 大樹准教授が令和7年度科学技術分野の文部科学大臣表彰を受賞
2025年4月8日
- 医学研究科
- 受賞
2025年4月8日(火)に文部科学省から発表のあった「令和7年度科学技術分野の文部科学大臣表彰」において、医学研究科の植田 大樹准教授が「若手科学者賞」を受賞しました。
科学技術分野の文部科学大臣表彰は、科学技術に関する研究開発、理解増進等において顕著な成果を収めた者について、その功績を讃えることにより、科学技術に携わる者の意欲の向上を図り、科学技術水準の向上に寄与することを目的としたものです。
植田准教授のコメント
「医用画像への人工知能の応用と医療機器承認にかかる研究」において、このような栄誉ある賞をいただき光栄です。AI技術の医療分野への実装には技術面だけでなく規制面での課題も多くありますが、安全性と有効性を両立させながら、診断・治療の精度向上に貢献できる技術開発を進めてきました。今回の受賞を励みに、臨床現場で真に役立つAI医療機器の社会実装に向けて、今後も研究に邁進していきたいと思います。
受賞対象となった研究業績概要
〈業績名〉
医用画像への人工知能の応用と医療機器承認にかかる研究
〈内容〉
人工知能(AI)技術を医療画像診断に応用し、医師の診断支援と業務効率化を目指したシステムの研究・開発に取り組んでいます。これまでに、MRA画像から脳動脈瘤を自動検出するAIシステムを開発し、日本初の深層学習を用いた医療機器として承認を取得しました。また、胸部X線写真を用いた肺癌検出システムも医療機器承認を得ています。
さらに、胸部X線写真のみから心機能・弁膜症・肺機能を推定する技術の開発にも成功しており、従来は専用の検査が必要だった心肺機能評価を単純X線検査で代替できる可能性を示した点で、医学的な新規性があります。開発されたAIシステムは現在、国内500施設以上の医療機関で活用されており、重大疾患の早期発見に寄与しています。本研究は、日本の豊富な医用画像データを活用し、放射線科医不足という医療課題への対応策を提示するものとして期待されます。
関連情報
令和7年度科学技術分野の文部科学大臣表彰受賞者の決定等について(文部科学省Webサイト)
問い合わせ先
医学研究科
准教授 植田 大樹(うえだ だいじゅ)
TEL:06-6645-3831
E-mail:daiju.ueda[at]omu.ac.jp
※[at]を@に変更してください。