最新の研究成果

工学研究科の板垣 賢広さん、椎木 弘教授らの論文が「Analyst」誌の内表紙に採用されました

2022年6月2日

  • 工学研究科

工学研究科 博士前期課程2年の板垣 賢広さん、椎木 弘教授らの研究グループの論文「Development of highly sensitive optical nanoantenna for bacterial detection」が王立化学協会刊行の分析化学専門誌「Analyst」の内表紙(デザイン・製作は同研究グループ4年生 中嶋 亮裕さん)を飾りました。

この研究では、ポリマー粒子に多数の金ナノ粒子が内包された構造からなる金属/ポリマーハイブリッドを開発し、このハイブリッドが同サイズの金ナノ粒子に比べて安定かつ強い散乱光を生じることを明らかにしました。このハイブリッドに抗体を導入し高感度標識として利用することで、種々の菌種を含む実試料の顕微鏡観察において、腸管出血性大腸菌の特定に成功しました。本手法は、抗体の選定によって種々の細菌を標的とした迅速検出に有用です。

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板垣さんのコメント

本研究では、金ナノ粒子の凝集状態を制御することで新しいナノ構造体を開発し、その優れた光学特性を利用して、微生物の新しい検出法の開発に成功しました。はじめて執筆した論文が国際誌に掲載され、表紙を飾ることができました。研究成果を明瞭に表す素晴らしい表紙図を描いてくれた中嶋君に感謝申し上げます。また、本研究の遂行にあたり、御指導を頂いた先生、ご支援をいただいた研究員や先輩後輩など研究グループのメンバーに厚く御礼申し上げます。             


news_220603_2       ( 左から板垣さん、中嶋さん )

 

掲載論文「Analyst」(RSC Webページ)
https://pubs.rsc.org/en/content/articlelanding/2022/an/d2an00475e 

工学研究科 物質・化学系専攻 応用化学分野 表面計測化学研究グループWebサイト
http://www2.chem.osakafu-u.ac.jp/ohka/ohka12/index.html 


本研究の一部は、JST研究成果展開事業 大学発新産業創出プログラム(START)(JPMJST1916)、科学研究費助成事業(科研費)基盤研究(A)(KAKENHI 21H04963)からの支援を受けて行われました。

該当するSDGs

  • SDGs09