最新の研究成果
ヘルプマークの普及・活用には未来志向のメッセージ提示が鍵を握る可能性
2022年11月29日
- 文学研究科
- プレスリリース
本研究のポイント
◇ヘルプマークの普及・活用のためには、どのようなメッセージが効果的かを調査。
◇普及・活用には、近い将来に自分や自分の家族がヘルプマークを身につける日が来るかもしれないという『当事者としての未来』に思いを馳せてもらえるようなメッセージを提示することが効果を持つ可能性がある。
概要
大阪公立大学大学院 文学研究科 橋本 博文准教授、立教大学 現代心理学部心理学科 前田 楓助教、久留米大学 文学部心理学科 佐藤 剛介准教授の研究グループは、ヘルプマークの普及・活用のためにどのようなメッセージの提示が効果的であるかについての研究を行い、『未来志向』を促すメッセージが鍵を握る可能性を示しました。
近年、共生社会の実現に向けた取り組みの一環として、ヘルプマークの普及が公的に推進されています。しかし、ヘルプマークの普及、そしてその活用は十分であるとは言い難いのが現状です。
本研究では、近い将来に自分や自分の家族がヘルプマークを身につける日が来るかもしれないという『当事者としての未来』に思いを馳せてもらえるようなメッセージを提示することが効果的である可能性を示しました。さらに、この結果を踏まえてポスターを制作し、その効果測定を行ったところ、ポスターを見た人たちの間でヘルプマークに対する肯定的な理解が高まる可能性、そして、ヘルプマークは支援する側を含むみんなのためのものであるという認識も高まる可能性が示されました。
本研究成果は、2022年11月17日(木)に、国際学術誌「Frontiers in Rehabilitation Sciences」に掲載されました。
ヘルプマークの主旨を理解し、その活用を図るためには、従来とは異なる啓発アプローチも必要となるでしょう。私たちが現在注目しているのは、「当事者としての未来」に目を向けるアプローチです。このアプローチの有効性を主張するためには、研究知見をさらに積み重ねる必要がありますが、今回の研究成果を足掛かりに、ヘルプマークの普及や活用を図るための一翼を担いたいと思っています。
橋本 博文准教授
掲載紙情報
【発表雑誌】Frontiers in Rehabilitation Sciences
【論 文 名】Future-oriented thinking promotes positive attitudes toward the “Help Mark” in Japan
【著 者】Hirofumi Hashimoto, Kaede Maeda, Kosuke Sato
【掲載URL】https://doi.org/10.3389/fresc.2022.967033
資金情報
本研究は、吉田秀雄記念事業財団助成研究の支援を受けて実施しました。
研究内容に関する問い合わせ先
大阪公立大学大学院 文学研究科
准教授 橋本 博文(はしもと ひろふみ)
TEL:06-6605-2376
E-mail:hirofumihashimoto[at]omu.ac.jp [at]を@に変更してください
立教大学 現代心理学部心理学科
助教 前田 楓(まえだ かえで)
TEL:048-471-6994
E-mail:kaedemaeda[at]rikkyo.ac.jp [at]を@に変更してください
久留米大学 文学部心理学科
准教授 佐藤 剛介(さとう こうすけ)
TEL:0942-43-4411
E-mail:satou_kousuke[at]kurume-u.ac.jp [at]を@に変更してください
報道に関する問い合わせ先
大阪公立大学 広報課
担当:久保
TEL:06-6605-3411
E-mail:koho-list[at]ml.omu.ac.jp [at]を@に変更してください
立教大学総長室 広報課
担当:藤野
TEL:03-3985-2202
E-mail:koho[at]rikkyo.ac.jp [at]を@に変更してください
久留米大学 総合企画部広報室
担当:浅原
TEL:0942-31-7510
E-mail:kikakukouhou[at]kurume-u.ac.jp [at]を@に変更してください
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