最新の研究成果
新型コロナウイルス感染後に半数以上が後遺症アリ ~重症度に関係なく、味覚・嗅覚の異常、睡眠障害などの後遺症状が残る可能性があることも明らかに~
2023年1月11日
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概要
大阪公立大学大学院医学研究科 臨床感染制御学の井本 和紀(いもと わき)病院講師らの研究グループは、新型コロナウイルス感染の後遺症に関して285名を対象にアンケート調査を実施した結果、新型コロナウイルスに感染後約1年が経過していても、半数以上の人に後遺症状が残っていることを明らかにしました。
現在、新型コロナウイルスに感染するとさまざまな後遺症状が残ることが、主に海外から報告されています。しかし、日本では詳細な新型コロナウイルス感染の後遺症に関する調査が進んでおらず、後遺症を診察するとともに、後遺症について研究を行っている施設・医師はほとんどいない状況です。
本研究により、新型コロナウイルス感染の後遺症が多数の人に残っていることが明らかとなったとともに、新型コロナウイルスに感染した際の重症度と関係なく、倦怠感や味覚・嗅覚の異常、抜け毛、睡眠障害の後遺症状が残ってしまう可能性があることも明らかとなり、重症化リスクが低い人であっても、新型コロナウイルスの感染に注意する必要があると考えられます。
本研究成果は、2022年12月27日(火)に、国際学術誌『Scientific Reports』にオンライン掲載されました
現在では、よく知られるようになってきた新型コロナウイルス感染の後遺症ですが、流行当初はあまり認知されていませんでした。本学では先駆けて2021年の初頭より新型コロナウイルス感染の後遺症に関する研究・専門外来を開始し、後遺症に苦しむ方々を診察してきました。その研究結果がやっと形となり、この研究によって新型コロナウイルス感染の後遺症をたくさんの方に理解していただく一助となればと考えています。
井本 和紀病院講師
掲載誌情報
【発表雑誌】Scientific Reports
【論 文 名】A cross-sectional, multicenter survey of the prevalence and risk factors for Long COVID
【著 者】Waki Imoto, Koichi Yamada, Ryota Kawai, Takumi Imai, Kengo Kawamoto, Masato Uji, Hidenori Kanda, Minoru Takada, Yoshiteru Ohno, Hiroshi Ohtani, Manami Kono, Atsuhito Hikiishi, Yosuke Eguchi, Hiroki Namikawa, Tomoya Kawaguchi, Hiroshi Kakeya
【掲載URL】https://doi.org/10.1038/s41598-022-25398-6
プレスリリース全文 (515.8KB)
資金情報
本研究は、2021年度第27回大阪難病研究財団医学助成事業(助成番号27-2-5)の支援を受けて行われました。
研究に関する問い合わせ先
医学研究科 臨床感染制御学
病院講師 井本 和紀(いもと わき)
TEL:06-6645-3784
E-mail:wakiimoto[at]omu.ac.jp
※[at]を@に変更してください。
報道に関する問い合わせ先
広報課 担当:久保
TEL:06-6605-3411
E-mail:koho-list[at]ml.omu.ac.jp
※[at]を@に変更してください。
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