最新の研究成果
理学研究科 大橋教授、道上助教らの論文が「Journal of the American Chemical Society」誌のSupplementary Coverに選出
2023年11月28日
- 理学研究科
理学研究科の大橋 理人教授、道上 健一助教らの研究グループの論文「N-Heterocyclic Carbenes with Polyfluorinated Groups at the 4- and 5-Positions from [3 + 2] Cycloadditions between Formamidinates and cis-1,2-Difluoroalkene Derivatives」が、米国化学会誌「Journal of the American Chemical Society」のSupplementary Coverに選出されました。
本研究では、多数のフッ素原子を持つ電子受容性の強い含窒素ヘテロ環カルベン(NHC)をパーフルオロアルケンから合成する手法の開発に成功しました。近年存在が問題視されているパーフルオロアルキル化合物を有用分子に変換する技術を提供するのみならず、NHCおよびそれを配位子とする遷移金属錯体の電子的・立体的な設計に新たな指針をもたらすことが期待されます。さらに、NHCの母体環構造のさらなる構造修飾が可能になれば、より精密な電子状態のチューニングが実現すると考えられます。
本研究の詳細
Supplementary Coverのイラストは、アミジナートというフラグメントがパーフルオロアルケンの隣接する二つの強力な炭素-フッ素結合を切断し、フッ素原子を脱離させながらNHCを生み出す様子を表現しています。
掲載論文
- 論文URL https://pubs.acs.org/doi/full/10.1021/jacs.3c06331
- Supplementary Cover https://pubs.acs.org/toc/jacsat/145/42
問い合わせ先
大阪公立大学大学院 理学研究科
助教:道上 健一(みちがみ けんいち)
TEL:072-252-6201
E-mail:kn1michigami[at]omu.ac.jp
※[at]を@に変更してください。
該当するSDGs