最新の研究成果

スマートスピーカーの使いやすさを分析 -操作未経験者への調査で課題が明らかに-

2024年6月21日

  • 生活科学研究科
  • プレスリリース

ポイント

◇音声アシスタント機能付きのスマートスピーカーに対する使いやすさを調査。
◇操作方法の習熟度合いと使いやすさの主観評価には、あまり相関は見られない。
◇音声指示がうまく伝わらないなど、操作時の特徴的な問題点が明らかに。 

概要

AI技術の発展により、音声だけでさまざまな操作が可能なスマートスピーカーの普及が進んでいます。他の電子機器と比べて、スマートスピーカーは画面がないことが多く、視覚から情報を得ることができないため、その使いやすさについては研究・改善の余地があります。

大阪公立大学大学院生活科学研究科の土井 俊央講師、西川 祐生さん(2024年3月 大阪市立大学 生活科学部 卒業)の研究グループは、スマートスピーカーを一度も使用したことがない学生39人(男性22人、女性17人)を対象に、客観的・主観的な使いやすさや問題点を分析しました。その結果、2~3回である程度操作できるようになるものの、使いやすさへの評価は変化しないことが分かりました。また、指示をうまく聞き取れないことへの不信感など、スマートスピーカーならではの特徴的な問題点も明らかになりました。

本研究成果は、2024年4月24日に国際学術誌「Applied System Innovation」に掲載されました。

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新技術を適用した製品やサービスがどんどん増えてきています。技術的な観点の検討も重要ですが、こうした製品に不慣れな人でも取り残されることなく、きちんと便利さを享受できるように、使いやすさや受け入れやすさの向上につながる研究を進めていきたいと思います。

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土井 俊央講師

掲載誌情報

【発表雑誌】Applied System Innovation
【論文名】Usability Analysis of Smart Speakers from a Learnability Perspective for Novel Users
【著者】Toshihisa Doi, Yuki Nishikawa
【掲載URL】https://doi.org/10.3390/asi7030036

資金情報

本研究は、科学研究費助成事業若手研究(22K18140)からの支援を受けて行われました。

研究内容に関する問い合わせ先

大阪公立大学大学院生活科学研究科
講師 土井 俊央(どい としひさ)
TEL:06-6605-2888
E-mail:tdoi[at]omu.ac.jp
※[at]を@に変更してください。

報道に関する問い合わせ先

大阪公立大学 広報課
担当:竹内
TEL:06-6605-3411
E-mail:koho-list[at]ml.omu.ac.jp
※[at]を@に変更してください。