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特殊なレーザー光を照射するだけ!基板へのねじれた磁性単結晶の直接印刷に成功 -次世代プリンタブル磁気デバイスへの応用に期待-

2024年7月1日

  • 理学研究科
  • プレスリリース

ポイント

◇光渦と呼ばれる特殊なレーザー光を用いて、ねじれた構造をもつ単結晶の印刷に成功。
◇単結晶のねじれの向きは、光渦の回転方向で制御可能。

概要

大阪公立大学大学院理学研究科の柚山 健一講師と千葉大学大学院工学研究院の尾松 孝茂教授らの共同研究グループは、粒径100–300 nmの磁性微粒子が高濃度に分散した溶液の液膜に光渦を照射することで、直径数マイクロメートルの単結晶を、狙った場所に精度高く印刷することに成功しました(図1)。また、印刷した単結晶はねじれた構造をしており、そのねじれ方向は光渦の回転方向によって制御できることを明らかにしました。これらの印刷技術は、磁性材料のパターニングを可能にするだけでなく、微粒子からの単結晶合成への応用も期待されます。

本研究成果は、2024年6月17日に米国物理学協会が刊行する国際学術誌「APL Materials」 のオンライン速報版に掲載されました。

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図1 光渦照射により形成される、ねじれたフェライト単結晶の模式図

従来手法では印刷できないような高粘度溶液や微粒子分散溶液のパターニングを可能にする、次世代プリンティング技術を開発しています。物質を物理的にねじることができる「光渦」は、とても面白く魅力的な光です!

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柚山 健一講師

掲載誌情報

【発表雑誌】APL Materials
【論文名】Using optical vortex laser induced forward transfer to fabricate a twisted ferrite microcrystal array
【著者】Akihiko Kaneko, Muneaki Iwata, Rong Wei, Ken-ichi Yuyama, and Takashige Omatsu
【掲載URL】https://doi.org/10.1063/5.0209114

資金情報等

本研究は、科学技術振興機構 戦略的創造研究推進事業(CREST)の一環として行われました。

用語解説

※ 光渦…同じ位相の場所を通り波の進行方向に対して垂直になるような面(波面)が螺旋状になっており、円環型の強度分布をもつ光を光渦と呼ぶ。

研究内容に関する問い合わせ先

大阪公立大学大学院理学研究科
講師 柚山 健一(ゆやま けんいち)
TEL:06-6605-3693
E-mail:k-yuyama[at]omu.ac.jp
※[at]を@に変更してください。

報道に関する問い合わせ先

大阪公立大学 広報課
担当:竹内
TEL:06-6605-3411
E-mail:koho-list[at]ml.omu.ac.jp
※[at]を@に変更してください。

該当するSDGs

  • SDGs09