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人工光合成研究センター 天尾教授らの論文が「New Journal of Chemistry」誌の表紙に採用

2024年11月1日

  • 研究推進機構
  • 理学研究科

人工光合成研究センター天尾 豊教授らの研究グループの論文「Fumarate production from pyruvate and low concentrations of CO2 with a multi-enzymatic system in the presence of NADH and ATP」が、英国王立化学会の学術誌「New Journal of Chemistry」に掲載され、2024年11月号(Volume 48, Number 42)の表紙を飾りました。また、「New Journal of Chemistry」のHOT Articles, 2024にも選出されました。

天尾教授らは、バイオマス由来化合物のピルビン酸と石炭火力発電所等から排出される排ガス相当の15%以下の低濃度CO2から、アデノシン三リン酸(ATP)とニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NADH)の存在下で、複数の酵素系を使用した生分解性プラスチック原料となるフマル酸の生成に成功しました。生分解性プラスチックは使用後に自然界へ還るプラスチックのことで、その利用は石油由来プラスチック廃棄による深刻な環境汚染に対する有望な解決策と考えられています。本研究は、環境に配慮したプラスチック原料を生成する技術向上に貢献すると期待できます。

<天尾教授のコメント>

本論文の表紙は、工場や石炭火力発電所から排出される二酸化炭素をリサイクルし、フマル酸を合成している様子を表しています。

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掲載誌情報

【発表雑誌】New Journal of Chemistry
【論文名】Fumarate production from pyruvate and low concentrations of CO2 with a multi-enzymatic system in the presence of NADH and ATP
【著者】Mika Takeuchi, Yutaka Amao
【掲載URL】https://doi.org/10.1039/D4NJ03485F

問い合わせ先

大阪公立大学 人工光合成研究センター
教授:天尾 豊(あまお ゆたか)
TEL:06-6605-3726
E-mail:amao[at]omu.ac.jp
※[at]を@に変更してください。

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