最新の研究成果

景観と雰囲気の機械学習モデルを不動産物件データに追加し住宅家賃を正確に推定する新手法を開発

2024年12月11日

  • 生活科学研究科
  • プレスリリース

概要

不動産の家賃は、物件の築年数や広さ、駅からの距離、立地などの条件を基に算出されます。しかし、住居を選ぶ時は街の景観や雰囲気も重要です。

大阪公立大学大学院生活科学研究科の王 暁鋭大学院生(博士後期課程2年)、松下 大輔教授らの研究グループは、大阪市内の賃貸住宅の家賃推定をより正確なものにするため、従来使用している不動産物件データセットに、街路景観データと、それに対する印象評価などの情報を加えました。その結果、約74%の正しい家賃推定を行うことができました。また、景観は賃貸住宅を決める上で、不動産条件に次ぐ重要な指標であることが示唆されました。

本研究成果は、国際学術誌「Habitat International」のオンライン速報版に2024年11月30日に掲載されました。

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近隣環境に対する主観的知覚が家賃の予測に役立つことを見出し、大変嬉しく思います。深層学習を用いたこの挑戦に満ちた作業を通じて、人々の居住選好への理解を深めました。今回の成果が将来の不動産市場において、家賃の設定に有用な参考となることを期待しています。

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王 暁鋭大学院生

掲載誌情報

【発表雑誌】Habitat International
【論 文 名】Explaining housing rents: A Neural Network approach to landscape image perceptions
【著  者】Xiaorui Wang, Jihui Yuan, Yangcheng Gu, Daisuke Matsushita
【掲載URL】https://doi.org/10.1016/j.habitatint.2024.103250

資金情報

本研究はJSPS科研費(JPMJSP2139、24K01053)の助成を受けたものです。

研究内容に関する問い合わせ先

大阪公立大学大学院生活科学研究科
教授:松下 大輔(まつした だいすけ)
TEL:06-6605-2871
E-mail:matsushita[at]omu.ac.jp
※[at]を@に変更してください。

報道に関する問い合わせ先

大阪公立大学 広報課
担当:谷
TEL:06-6605-3411
E-mail:koho-list[at]ml.omu.ac.jp
※[at]を@に変更してください。

該当するSDGs

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