最新の研究成果

工学研究科の許 岩准教授らの研究グループの論文「Nanofluidic manipulation of single nanometric objects: current progress, challenges, and future opportunities」が、2024年9月17日にElsevierが刊行する国際学術誌「Engineering」に掲載され、2024年12月号の表紙を飾りました。

許准教授らは、ナノ流体デバイスを核としたナノ化学システム工学の創成に取り組んでおり、ナノ粒子やウイルス、DNA、タンパク質、溶液中の小分子といったナノスケールの物質を精密に操作、プロセシングする技術の実現を目指しています。許准教授は、これまでにないレベルで物質操作を再定義し、「ナノ流体物質操作（Nanofluidic Manipulation）」という新たな概念を提唱。ナノスケールでの単一物質の精密制御を可能にする道を切り開きました。本論文では、この新興分野における最新の技術進展、現在の課題、そして未来の応用展望について詳述しています。

表紙のイラストは、本研究グループ JSPS外国人特別研究員のNattapong Chantipmanee博士がデザイン・作成したもので、高度なナノ流体デバイス工学技術と、データサイエンスや人工知能との融合により、ナノ物質をレゴブロックのように組み立て、重要なマテリアルや生体物質、生命体を構築するという未来的なビジョンを描いています。