教授ご挨拶
コロナ禍から3年余り、ようやく脱却しようとしています。まだまだ油断はできませんが、平常に戻りつつあることはありがたいことです。
さて、まずは例年のように2022年度を振り返りたいと思います。2022年度は3月末で、博士課程の1人と修士課程1人が卒業いたしました。4月1日現在で、修士1人、博士1人、研究生1人です。昨年から引き続き、博士課程1人は、リゾーム型研究人材プログラムによる支援を受けています。リゾームのお陰で、学部間の交流も活発になり、獣医学、工学部や他大学の先生方とも研究交流が深まりました。
研究面では、2017年度から続いていたAMEDの薬剤耐性菌の研究班(長崎大学の柳原教授が代表)が、2期6年で終了となりました。研究班はいったん終了となりましたが、耐性菌の診断や治療薬の開発などは継続しています。感染症科学研究センター(RCIDS)も発足から丸7年が経過し、今年度で8年目を迎えます。昨年度、臨床感染制御学の掛屋弘先生がセンター長を引き継がれ、新たな一歩を歩み始めました。
アウトリーチ活動として、2022年度はようやく対面での小中学生サマーラボの開催ができました。年末のメディカルキッズセミナーも盛況でした。コロナ禍とほぼ同時の2020年2月に出版した初めての単著「感じる細菌学」も、5刷まで増刊、刷数としては1万となったところです。今年こそは書籍の続編もと考えております。執筆活動では、丸石製薬様の感染対策ニュースの連載「細菌楽教室」がシーズン3となりました。シーズン3は、初めての物語に挑戦しました。たくさんの方に読んでいただきたいと思う反面、内容的に若干の恥ずかしさもありつつ執筆しています。いろんなご意見をいただき、励まされています。この場を借りて御礼申し上げます。
教員・スタッフは変化しておりませんが、各自、新たな気持ちで、教育・研究に取り組んでいます。今年度も、准教授の仁木、刀根山結核研究所准教授の坪内、講師の老沼、秘書の藤原、そして研究生・大学院生がそれぞれに活躍できるよう、教室運営をしたいと思います。
さて、9年超が経過し、いよいよ大台の10年目に突入しました。本年もよろしくお願いいたします。
2023年4月20日記す