柚子にゃん先生の研究紹介 3
他にも研究をしているので、紹介しますね。
ミッケくん、アミロイドって聞いたことありますか?
ごめんなさい、聞いたことないです。
アミロイドは、タンパク質が変化したものです。
変化したタンパク質は元には戻りません。水にも溶けません。
体の中にアミロイドがたくさん溜まると、病気の原因になってしまいます。
なんだか怖いですね。
だからこそ詳しく研究することが大事なのです。
さて、ここからは実際にアミロイドを作ってみようのコーナー、
『アミロイドクッキング』のお時間です。
保護メガネをかけて準備万端です!
ではまず、タンパク質の入った水溶液を用意します。
光ピンセット装置のスイッチをオンにして、タンパク質を一箇所に集めます。
どんどん集まって、ひとつの塊になっていきますね。
これはタンパク質が集合した状態です。
光ピンセットをオフにすると、このようにバラバラのタンパク質に戻っていきます。
元に戻るので、まだアミロイドじゃないですね。
その通り!
では、部分的に構造が変化したタンパク質で、同じことをしてみましょう。
集合体がどんどん大きくなっていきます。
はい、アミロイドの完成です。
もう光ピンセットをオフにしても、元のタンパク質に戻ることはありません。
光を照射するだけで、アミロイドになっちゃうんですね。
他にも、熱したり、塩やお酒やお酢を加えたりしても、アミロイドになりますよ。
本当にお料理みたいですね。
でも、詳しい仕組みまでは解明できていないんですよ。
解明できるよう、研究を頑張っています。
ぼくもお手伝いします!
柚子にゃん先生のメモ帳
アミロイドが体の器官に多く蓄積されると、パーキンソン病や
アルツハイマー型認知症などの神経変性疾患の原因になると言われています。
いろいろなタンパク質のアミロイドを研究することによって、
病気の予防や治療などに応用できるかもしれません。
(C) 2020 M. Yoshioka